バンダイ(台東区)は1月27日、JR東京駅で行われたプロジェクションマッピングを手のひらサイズの箱の中で再現する食玩(玩具菓子)「ハコビジョン(HAKO VISION)」の販売を開始した。
幅8.5センチ、高さ5.9センチの箱の中に映像を投影する物体「フィギュア」と映像を反射させる「クリアプレート」をセットし、上部にスマートフォンを置いて専用動画を流すと、フィギュアに映像を重ね合わせた疑似プロジェクションマッピングが表現される仕組み。同社独自の「ハコビジョン技術」として特許出願中だという。
第1弾として、2012年にJR東京駅丸の内駅舎をスクリーンにして行われたイベント「東京ミチテラス2012 TOKYO HIKARI VISION」と、2013年10月に東京国立博物館で開催された京都洛中洛外図屏風(びょうぶ)をモチーフにしたイベント「KARAKURI」を再現した2商品を販売する。
東京駅でのプロジェクションマッピングは現在のブームに火を付けたイベントで、創業当時の姿でよみがえったレンガ造りの丸の内駅舎に、「光を巡る旅」をテーマに壮大な映像を映し出し、大きな話題を呼んだ。多くの人が詰め掛けたことで会場が混乱し、予定されていた上映が初日の初回のみで急きょ中止となった「幻」のイベントでもある。その様子を見て心が動かされたという同社・三原飛雄馬さんが、おもちゃで再現できないかと同商品を開発。実際に東京駅イベントの映像制作を手掛けたクリエーター・村松亮太郎さんが映像をディレクションし、「幻」の12分間を完全再現する。
4月14日には、人気アニメ「機動戦士ガンダム」のフィギュアにオリジナル映像を重ね合わせた「ハコビジョン MOBILE SUIT GUNDAM」(ガンダム・ザクIIの2種)の発売を予定するなど、今後さまざまなバリエーションを追加していく予定。今年12月末までにシリーズ累計100万個の販売を目指す。
価格はガム付きで525円。全国の雑貨店、量販店や菓子売り場・玩具売り場で展開する。