日本橋三越本店(中央区日本橋室町1)のライオン像が今年100歳を迎え、4月1日、誕生日を祝う企画が始まった。
同店の正面入り口左右に飾られたライオン像は1914(大正3)年、本館完成に合わせ、当時経営トップだった日比翁助が「勇気と気品、度量の象徴」として設置。ロンドンのトラファルガー広場にあるネルソン記念塔の下のライオン像を模して作られ、三越のシンボルともいえる存在となった。関東大震災で本館は消失しながらも同像は焼け残り、太平洋戦争では金属類の回収令で供出されたものの奇跡的に溶解を免れ、戦後、東郷神社(渋谷区)の境内で発見されるなど、激動の100年を「生き延びた」。
期間中、同店の地下倉庫に保管されている5体のライオン像をそれぞれ新館1階の日本橋口、本館地下の銀座線口などに配置。さらに、本館7階の催物会場には菓子メーカー「お菓子の香梅」(熊本県熊本市)が製作したチョコレート製等身大ライオン像を設置する。
各階では、ライオンのモチーフがデザインされたアイテムを多数そろえる。特に食品フロアでは、各食品ブランドが特別に企画したライオンにちなんだ和菓子、洋菓子、弁当などを含め、総計3000アイテム以上を販売する。
併せて、同像と同じ年に生まれた森永ミルクキャラメルとのコラボ企画を展開。メーン会場となる本館1階中央ホールには、森永ミルクキャラメルのパッケージで作ったピクセルアートのライオンオブジェ、金箔(きんぱく)のライオン像を設置する他、期間限定の「100年カフェ」をオープンし、2つの100歳にちなむスイーツやラテ・アートが施された飲み物などを提供。お菓子作りのワークショップやデジタルサイネージによる100年の歴史の紹介ビデオ上映も。その他、森永ミルクキャラメルを使い、ライオンモチーフをあしらった特製エクレアやプチケーキ、100年前に使われていた菓子缶の復刻やコラボデザインの記念缶なども販売する。
営業時間は10時~19時(地階~3階は19時30分まで)。今月8日まで。