日本橋本町の老舗焼き鳥店「鳥和可」(中央区日本橋本町4 TEL03-3241-3928)がリニューアルオープンして2カ月がたった。
店を継いで30年、音楽ファンの間では隠れた人気スポットとなっている。
東京オリンピックで日本中が沸きたった昭和39年創業の同店。築40年の住居兼店舗を新築し店舗面積は6坪、席数は13席。カウンターは無垢の一枚板とステンレス、外壁は手折り板金、鉄工所の鉄階段、左官壁.などかつて同店かいわいにあった職人の技が詰まった建物という。設計はオオカワ建築設計室社長で奥さんの大川三枝子さん。店の内装のほとんどは店主の若山光一朗さんが自ら行った。
焼き鳥メーンの日本料理店を切り盛りした初代、会社勤めの後に50歳を過ぎて修業を始めた2代目に続き、30年前に3代目を引き継いだ若山さんは、実は人気バンド「ウシャコダ」の元ピアニスト。店内には黒いピアノを置き、興が乗ればR&Bのミニライブも。音楽好きの客も多く、焼き鳥をさかなにR&B談義に花が咲く。若山さんのピアノ目当てに来店する客も少なくないという。
フードメニューは、おまかせコース2,000円、単品300円から。ランチはきじ焼き丼、ピリ辛ごまみそ丼、トマトカレーなど各700円、鶏スープがつく。「串打ちは、焼きの直前に」というのが「鳥和可」流。「作り置きではせっかくの肉汁が流れてしまい鶏肉本来のうまみが半減してしまう。」と若山さん。秘伝の継ぎ足しのタレと、レンジフードの異常な磨き具合とともに、50年の味を受け継ぐ。
営業時間は、ランチ11時30分~13時、ディナー18時~23時。土曜・日曜・祝日定休。