日本橋三井ホールで10月28日、実力派の噺(はなし)家3人が競演する「COREDO落語会」が開かれる。主催はマスヒロジャパン(TEL 03-6278-7690)。
福徳神社の社殿再建完了を記念して企画された同落語会。プロデュースは評論家の山本益博さん。江戸文化発祥の地ともいえる日本橋から庶民芸能の神髄「落語」の魅力を発信していきたいと、日本橋に関わりのある演目などを用意する。
料理評論で有名な山本さんだが、もともと落語には造詣が深く早稲田の演劇科時代は寄席に入り浸り、「桂文楽」の評伝を卒論にしたほどの落語好き。ちょっとした落語ブームの昨今だが、本当の意味での噺家も聞き手も育っていないと嘆く。約30年前に企画員として関わっていた「東横落語会」では噺家同士がつば競り合いするような息をのむ落語が楽しめたが、最近は独演会や二人会など緊張感に欠けるものが多いという。「噺家が真剣勝負で演じる切磋琢磨(せっさたくま)の場を創りたい」と山本さん、「落語ファンの方も、ビギナーの方も気軽に楽しんでほしい」とも。
第1回となる今回は、250年前今のコレド室町の辺りにあったという料亭「百川楼」を舞台にした春風亭一之輔さんによる「百川」、柳家花緑さんの「二階ぞめき」、江戸時代幕府公認の富くじ興行元でもあった同神社にちなんだ柳家権太楼さんの「富久」の3話に加え、トリの権太楼が前半に短編を1題演じる。
毎回3人の噺家により4題の噺が披露されるという構成で、第2回は2月5日。出演は春風亭小朝さん、立川志らくさん、柳家花緑さん。以後6月、11月(2回)と年4回のペースで企画していくという。
開演時間は19時~21時(開場18時30分)。料金は5,000円。チケットぴあで販売中。