人形町通りで10月8日、恒例の「人形市」が始まった。主催は人形町商店街協同組合。
江戸時代初期には中村座、市村座といった2つの江戸歌舞伎座を中心に人形浄瑠璃、芝居小屋、人形を作る職人が多く集う町として栄えた人形町。2006年、町名の由来でもある歴史と文化に立ち返り、人形と関連商品の販売・展示を行うイベントとして始まった。
10回目を迎える今回は、人形町通りの両側に55店、57張りのテントが並び、全国各地から人形店が出店。ひな人形や日本人形、西洋人形、ぬいぐるみなど、さまざまな種類の人形を売り出すことから、全国から来街する人形ファンも多い。
宮城県の伝統工芸として指定されている「堤人形」のブースを今回初めて出店したという佐藤明彦さんは「これだけ人形好きな人が一堂に集まるイベントも珍しい。元禄(げんろく)年間に江戸から伝わり、仙台で花開いた『堤人形』の魅力と味わいを東京の人形ファンに伝えたい」と話す。
「人形の久月」ブースでは、久月人形学院による木目込み人形・押し絵体験講習会(有料)を実施するなど各店が趣向を凝らす。大観音寺(中央区日本橋人形町1)では恒例の人形供養を行う(有料)
最終日の10日には東京駅、人形町、三越前、水天宮などを巡る路面電車のラッピングを施した無料シャトルバスも運行する。
開催時間は10時~19時。