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大伝馬町で新人日本画家による少女像展 女性視点で刹那的な美を描く

「同姓だから、花や草木と同じように1モチーフとして、俯瞰して少女が描ける」と佐久間さん

「同姓だから、花や草木と同じように1モチーフとして、俯瞰して少女が描ける」と佐久間さん

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大伝馬町の「みうらじろうギャラリー」(中央区日本橋大伝馬町2、TEL 03-6661-7687)で9月24日から、佐久間友香さんの個展「まだ知らない夜があり、まだ知らない朝がある」が開かれている。

透き通った瞳と潤んだ唇が特徴の佐久間さんの作品

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 今年、愛知県立芸術大学大学院を卒業したばかりという佐久間さん。同ギャラリーオーナーの三浦次郎さんが在学中の佐久間さんの作品を一目見てほれ込み、今回の個展開催を決めたという。会場には1.8×2.7メートルの卒業制作「まだ知らない夜があり、まだ知らない朝がある」を含む最新作15点を展覧する。

 作品は全て少女像。透き通った瞳と潤んだ唇が特徴で、髪の毛やフリル、草花やチョウが繊細な線で描かれ、落ち着いた色調の絵に華やかさとボリュームを与えている。作品にしばしば登場する双子のような少女は自画像。ある時の判断によって運命が分かれてしまったパラレルな自分を描いているという。

 「同姓だから、花や草木と同じように少女を1モチーフとして俯瞰(ふかん)して描けるのでは。悲しみと喜び、希望と絶望、怒りと許し、全ての感情が瞳から伝わるように心掛けている」と佐久間さん。「絵を描くという行為に完成は存在しない。一部分に手を加えれば、他の部分とのバランスが崩れイメージをがらりと変えてしまうこともある。作品は非常に危うい均衡の上に成り立っている。作品の機嫌を損ねないよう優しく丁寧に筆を運ぶ。あやすように、愛撫(あいぶ)するように線を重ねている」と話す。

 開廊時間は12時~19時。月・火曜休廊。入場無料。10月5日まで。

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