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日本橋・三重テラスで「海女トーク」 サミット控え歴史・環境・文化をアピール

鈴木知事と答志島の海女の皆さん

鈴木知事と答志島の海女の皆さん

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 日本橋室町の三重県の文化情報発信基地「三重テラス」(中央区日本橋室町1)で2月11日、三重県の鈴木英敬知事と上智大学大学院教授で環境歴史学者のアン・マクドナルドさんによる対談イベント「海女トーク」が開催された。

「海を大切にする海女漁の漁獲ルールが、海洋資源保全の世界基準になる」とアン教授 

 三重や福井、宮城など、海女文化を伝える8県の知事で構成する「全国海女文化保存・振興会議」の会長を務め、海女漁にも造詣の深い同知事と、20年以上にわたり日本全国で農村・漁村のフィールドワークを続けているというアン教授が、日本の海女漁の素晴らしさについて環境保全、文化などの視点から約90分にわたりトークセッションを繰り広げた。

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 女性による素潜り漁として古代から続き、万葉集では「潜女(かずきめ)」「安麻呼等女(あまおとめ)」と呼ばれ国内各地で伝えられている日本の海女漁。最近は漁獲物の減少や後継者不足などから、その存続が危ぶまれているが、潜水時間や漁獲量を制限し海の資源を守りながら伝えられる海女の漁法や知見が、世界の環境保全ノウハウとして注目を浴びているという。

 軽自動車をキャンピングカーに改造して全国の約8割の海岸線を回り、多くの漁村を訪問してきたというアン教授。「漁村で交わされる日本語はストレートでカナダ人の自分にもわかりやすい」と話す。「いろいろな土地の海女さんと話してきた。海を大切にしてきた彼女たちのルールや海への接し方が海洋資源保全の世界基準になるのでは」とも。

 5月の伊勢志摩サミットを控え「三重県には公害問題などを乗り越えて『環境』と『経済』を両立させてきた歴史と経験がある」と鈴木知事。海女漁の世界文化遺産への登録も視野に入れ「各国のマスコミやキーマンに実際に海女文化に接してもらいアピールを続けていきたい」と意欲を見せた。

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