「泊まれる茶室」をテーマにしたホステル「hotel zen tokyo(ホテル・ゼン・トーキョー)」が4月上旬、人形町に開業する。運営はSEN(目黒区)。
人形町の割烹の老舗「北浜」が入っていた地下2階、地上5階建てのビルをリノベーションした形でオープンする同ホテル。部屋タイプは5パターンで78室を展開する。コンセプトは「禅×ミニマリズム」。無駄を削ぎ落とした「禅」の思想と、近年流行するミニマルな生活スタイルを掛け合わせた空間設計が特徴で、従来のカプセルホテルのイメージを一新したニュータイプのホステルを目指すという。
室内は「泊まれる茶室」をイメージし、古来、茶人たちの間で理想とされた「市中の山居」を目指した客室をはじめ、日本画の装飾、和楽器による演奏、和装のルームウエアなどを通じ、最小限の空間で最大限の「禅」体験を提供。茶室のにじり口をイメージしたという入り口から入室すると、狭いながらも2,1メートルの天井高を備えた落ち着いた和空間が広がる。
「1号店を開設するに当たり、道の始まり『日本橋』に近い人形町にご縁をいただいた。人形町は東京駅やT-CATからも近く、日比谷線や都営浅草線、半蔵門線など5系統7駅に囲まれた、アクセス環境も理想的な土地」と同社の各務太郎社長。「インバウンド客と国内客の比率はオープンしてみないとわからない。国内外で『禅』への興味が高まる中、『禅×ミニマリズム』の体験を目的に宿泊する客が増えれば」と期待を寄せる。
今後は「禅×ミニマルホテル」の考えの下、国内外へ拡大し、直営店・フランチャイズ店含め10年間で50店舗の展開を目指すという。