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東京駅と日本橋、貨幣博物館で建築家辰野金吾展 没後100年記念で

貨幣博物館では欧州視察時の自筆のスケッチやメモ、日本銀行の模型や設計図面など約80点を展示

貨幣博物館では欧州視察時の自筆のスケッチやメモ、日本銀行の模型や設計図面など約80点を展示

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 明治の建築家、辰野金吾の没後100年記念展が現在、日本銀行金融研究所の「貨幣博物館」(中央区日本橋本石町1、TEL 03-3277-3037)と東京駅丸の内駅舎の「東京ステーションギャラリー」(千代田区丸の内1、TEL 03-3212-2485)で開催されている。

東京ステーションギャラリーでは「辰野金吾と美術の話」と題して展示

 辰野金吾は明治・大正時代に日本銀行や東京駅を設計した日本の第1世代の建築家。工部省工学寮(後の工部大学校、現在の東京大学工学部)第1期生として建築家コンドルの下で学び、同校を首席卒業後、官費留学生としてイギリスへ留学。帰国後同校教授として教鞭(きょうべん)を執り、多くの建築家を輩出して日本の近代建築の礎を築いた。

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 1888(明治21)年、日本銀行建設の視察のため再度渡欧し、帰国後工事監督として日本銀行本店(重要文化財)を設計。その後も建築顧問として京都支店(重要文化財、現京都文化博物館)など各地の支店の建築を担った。日本橋周辺では日銀本店、東京駅のほかにも兜町の「渋沢栄一邸」、日本橋北詰の「旧帝国製麻ビル」など、地域のランドマークともいえる多くの建築物を手掛けている。

 東京駅のステーションギャラリーでは「辰野金吾と美術の話」と題して、特別小企画展を開催。辰野が留学時代に出会った洋画家、松岡壽(ひさし)との関係に着目し、学生時代の資料や東京駅の図面、松岡による絵画など約70点を3章に分けて紹介する。期間中、担当学芸員によるギャラリートーク(11月7日14時、9日11時、14時、15日17時30分、19日14時、所要時間30分、申し込み不要)も開く。開館時間は10時~18時(金曜は20時まで、入館は閉館30分前まで)。入館料は、一般=500円、高校・大学生=300円、中学生以下無料。今月24日まで。

 日本銀行「貨幣博物館」では「辰野金吾と日本銀行-日本近代建築のパイオニア-」と題して、2度にわたる欧州視察時の自筆のスケッチやメモ、日本銀行の模型や設計図面など、辰野家から借り出した貴重な資料を含め約80点を展示する。11月9日には担当学芸員によるギャラリートーク(11時、14時)も開催する。開館時間は9時30分~16時30分(入館は閉館30分前まで)。入館無料。12月8日まで。

 貨幣博物館学芸員の関口かおりさんは「特別展の開催以来、多くの方にお越しいただいている。特に建築関係と思われる方や大学生など、普段の見学者とは明らかに違うお客さまが目立つ。日本の近代建築の歴史を学ぶのに良い機会。歩いてもすぐなので、東京ステーションギャラリーとセットでお越しいただきたい」と呼び掛ける。

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