年末恒例の「納めの歳の市」が12月26日、東日本橋の薬研堀不動院(中央区東日本橋2、TEL 03-3866-6220)周辺で始まった。主催は薬研堀不動尊歳の市保存会。
東日本橋、薬研堀不動院で「納めの歳の市」 問屋で「大出庫市」も
薬研堀不動院は川崎大師の東京別院。古くから目黒、目白と並ぶ江戸三大不動として知られ、「江戸名所図会」をはじめ多くの文献に紹介されている。正月用品を販売する「歳の市」は12月14日・15日の深川八幡に始まり、浅草観音、神田明神、愛宕神社、平河、湯島天神を巡って最後は28日の薬研堀不動院で納められたため、同市は特に「納めの歳の市」と呼ばれてきた。
江戸時代から続く同市。戦前は羽子板屋をはじめ、正月のしめ飾りや祝儀物の露店が並び、多くの買い物客でにぎわったという。一時衰退したが、1962(昭和37)年に地元町会の努力で復活。さらに1965(昭和40)年から地元問屋街の協賛で衣料品・靴・日用雑貨などを販売する「大出庫(おおでこ)市」も同時開催するようになった。
東日本橋で長年繊維関係の卸を営む男性は「令和初で消費税改正後初の『大出庫市』。初日の人出はまずまずだが、売り上げの方は去年より厳しそう。明日明後日が勝負。掘り出し物をたくさん用意しているのでぜひのぞいてみてほしい」と呼び掛ける。
開催時間は11時~19時。今月28日まで。