日本橋で1月1日朝、「郵便配達ロボット」が年賀状を配達した。
日本橋に郵便配達ロボット 明治時代の配達員姿の局員と年賀状配達
配達は日本の郵便発祥の地にある日本橋郵便局(東京都中央区)が毎年開催している「年賀郵便元旦配達出発式」セレモニーの一環。出発式では金子恭之総務相や増田寛也日本郵政社長らがあいさつした。「出発」の号令に合わせ、明治時代の制服に身を包んだ配達員ら約30人が「郵便配達ロボット」とともに一斉に出発した。
「郵便配達ロボット」は昨年、郵政創業150年を迎えた日本郵便がロボット製作会社「ZMP」(文京区)の自動配送ロボ「DeliRo(デリロ)」をカスタマイズ。2017(平成29)年からラストワンマイル配送でのロボット活用の実証実験を進めてきた。自動運転コンピューター「IZAC」を搭載し、カメラやレーザーセンサーで歩行者や障害物、信号など周囲環境を360度認識しながら最大時速6キロで自律移動する。今回はリモコンを持った操縦者が並走し、状態を監視しながら走行した。
配達先の一つで「日本橋一丁目再開発計画」に伴い仮店舗で営業中の洋食店「たいめいけん」では、到着したロボット後部の保管ボックスを配達員らがスマートフォンで開けて年賀状を取り出し、応対に出た社長の茂出木政章さんに手渡した。
茂出木さんは「ロボットに年賀状を配達してもらうのは初めての経験だが、時代も変わっていくんだなと感じた」と話していた