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日本橋「貨幣博物館」開館40周年展 過去・現在・未来の「シンカ」をたどる

開館40周年・リニューアル10周年を記念した企画展

開館40周年・リニューアル10周年を記念した企画展

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 企画展「シンカする。貨幣博物館 ―過去・現在・未来―」が日本銀行金融研究所貨幣博物館(中央区日本橋本石町1)で始まって1カ月がたった。

過去・現在・未来の「シンカ」をたどる

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 1985(昭和60)年11月に開館した同館は、古貨幣研究家・田中啓文(けいぶん)さんが自宅に設立した「銭幣館(せんぺいかん)」の10万点におよぶコレクションを、一般公開を条件に寄贈されたことが始まり。

 過去の企画展ではテーマごとに細かく区切って紹介してきたが、今回の展示では同博物館40年の歩みを「真価」「深化」「新化」「進化」と4つの「シンカ」の視点で振り返り、所蔵資料から約190点を展示している。

 「真価」のセクションでは、調査研究で明らかにする歴史的資料を展示。常設展ではレプリカを展示している豊臣秀吉の権威の象徴「天正菱大判」や、江戸時代に輸入代金の支払いに用いられた銀貨「人参代往古銀(にんじんだいおうこぎん)」の実物を特別に公開する。

 2015(平成27)年11月のリニューアルによる「新化」を経て実現した、「深化」の展示では、16~17世紀に備蓄などの目的で作られた、金塊「小分銅(こふんどう)」のうち同館所蔵の4種類を、裏側まで見えるよう展示方法を工夫した。

 このほか、江戸時代に大流行した宝くじの「富(とみ)」の抽選に使われた「富駒(とみこま)」「富突き(とみつき)」、猫が小判を運んできた様子を描いた浮世絵、金鉱山発掘を描いた絵巻「佐渡金山之図 人」などの貴重な資料と共に、江戸時代に使われた財布を展示するなど、銭幣館コレクションの多彩な側面を紹介する。

 「進化」のセクションでは、教育普及事業などで社会的要請に応じた取り組みや、時代と共に変化するお金の在り方に焦点を当てる。これまでの企画展の一覧をポスターで紹介するほか、明治期以降に収集した給与袋から、貯金箱、通帳、手形、小切手、商品券、現代の最新コード決済アイテムまで並べ、お金の移り変わりを紹介する。

 開館開催時間は9時30分~16時30分(最終入館16時)。月曜・年末年始(12月29日~1月4日)休館(祝休日は開館)。入場無料。2026年2月1日まで。

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