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人形町でクジラ食イベント「アゲノミクス」-業務用クジラ肉商品を開発

味付け鯨肉から揚げ

味付け鯨肉から揚げ

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 日本橋の居酒屋「筑前屋人形町総本店」(中央区日本橋人形町2、TEL 03-6661-1123)で9月4日、クジラの揚げ物を試食する「アゲノミクスイベント」が開催された。主催は、クジラ食文化の普及を目指す「クジラ倶楽部」(港区)。

「揚げ物」で日本の景気の浮揚を目指す経済活動「アゲノミクス」と連動

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 クジラ食普及の一策として業務用クジラ商品の開発を目的に今年3月、日本捕鯨協会の下部組織として発足した同クラブ。同イベントでは「クジラの日」を記念し、同クラブ初めての開発商品を発表した。日本唐揚協会と日本コロッケ協会の協力・監修の下、完成した商品は、クジラ肉を使った唐揚げ、コロッケ(キーマカレー・キタアカリ)、春巻きの4品。「揚げ物」を食べることを通して日本の景気の浮揚を目指す経済活動「アゲノミクス」と連動し、クジラ市場と日本経済の活性化を祈念した。

 「居酒屋など飲食店が手軽に利用できるクジラを目指し企画を立ち上げたが、商品開発に苦労した。今日、ようやく日の目を見られてうれしい」と同クラブ部長の山本徹さん。「これまで、クジラ肉は主に15キロもある肉の塊で卸されていたため一般の飲食店では扱いにくく、専門店以外での流通は厳しかった。今回の商品はいずれも店に届いたらそのままフライヤーで調理でき、かつ、少量の500グラムから注文できる」と胸を張る。

 「クジラ肉は、臭い、硬いという負のイメージを打ち消すことに苦労した。業務用コロッケで実績あるメーカーと唐揚げを得意とする加工工場が新たに挑戦してくれたおかげで無事完成にこぎ着けられた」と日本コロッケ協会・日本唐揚協会専務理事の八木宏一郎さん。「市場規模は居酒屋の数だけ。未知数の可能性がある」と意気込む。

 「人形町で開催できたことに縁を感じる。江戸時代、クジラは千葉の勝山から魚河岸発祥の地である日本橋へ卸されていた。運ぶ途中に血が抜けて、ちょうどいい具合になったと伝えられている」と山本さん。会場となった筑前屋人形町総本店では、同商品を使ったメニューの提供を予定する。

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