日本橋のあじさい通りのアジサイが見頃を迎えている。
はんぺん専門店の老舗「神茂(かんも)」や1913(大正2)年創業の中華料理店「大勝軒」、多種多様な地球儀を集めた「地球儀専門店」などの商店が並ぶ同通りは、昭和通りと平行する一方通行の路地。通りの名前は江戸時代に付けられたが、アジサイの花は数店が自主的に置く鉢植えがあるのみだった。
今年4月、通り名に合わせようと12店の商店主らがアジサイの苗を植えた。和歌山県の園芸店から取り寄せた苗が季節を迎え、か細い枝ながら一株20前後の花を付けた。
同通りでコーヒースタンドを営む女性オーナーは、「うっとうしい梅雨の季節。日本橋で働く皆さんに一時の青い涼を楽しんでいただければ」と話す。