日本橋人形町で10月13日、「てんてん祭(さい)」が開催された。同町と縁が深く、安産祈願・子授けの神社である水天宮にあやかり、毎年、十月十日(とつきとおか)から連想した10月2週目の祝日に開催している。
江戸時代から続く老舗が多く、東京の代表的な下町として知られる人形町の伝統をアピールすることを目的とした同祭りは、今年で26回目を数える。主催は人形町商店街協同組合の青年部にあたる「三水会」で、商店街の息子世代30~40代のメンバーを中心に構成される。下町の商店街には後継者に悩むところも多いが、人形町では長年同会がイベント企画などを通じて勉強の機会を設け、後継者育成の場を提供しているという。
水天宮交差点から人形町交差点まで、人形町通りの片側が歩行者天国となり、飲食や物品販売の露店が立ち並んだ。地元の子どもたちによるチアリーディングや同町出身の歌手・大木トオルさん主催のセラピードッグ・エキシビション、中央区唯一の相撲部屋である荒汐部屋の力士が参加する「わんぱく相撲」などが行われた。
一番人気の「富くじ」は、日本橋七福神の一つ・椙森(すぎのもり)神社が江戸時代に「富くじ」でにぎわったことにちなむ恒例のイベントで、家電などの豪華賞品が用意された。東京ヤクルトスワローズの人気キャラクター「つばみ」ちゃんも応援に駆け付け、同町のご当地キャラクター「人之助(にんのすけ)」とともに祭りを盛り上げた。