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日本橋で「波伝谷に生きる人びと」上映会 「わたすシアター」プレイベントで

南三陸の漁村、波伝谷の震災までの姿を撮り続けた我妻一樹監督

南三陸の漁村、波伝谷の震災までの姿を撮り続けた我妻一樹監督

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 日本橋と被災地をつなぐ交流カフェ「わたす日本橋」(中央区日本橋1 TEL03-3510-3185)の3階スペース「わたすルーム」で3月22日、ドキュメンタリーの映画上映会「懐かしい未来へわたす橋~震災前の南三陸への旅~」が開かれる。

開店、1周年を迎えた「わたす日本橋」

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 昨年3月に開店した同カフェ、4月からは3階スペースを「わたすシアター」リニューアルオープン。東日本大震災を風化させず、継続的に現地の情報を発信することを目的に、現地の「これまで」「今」「これから」を伝える映画や映像を上映していくという。

 今回はそのプレイベントとして、宮城県南三陸町の海沿いに位置する小さな漁村「波伝谷」の姿を記録したドキュメンタリー映画「波伝谷(はでんや)に生きる人びと」を上映する。一昨年の発表以来、日本各地で上映され静かな反響を呼んでいる同作品。会場には被災前の波伝谷の写真を展示し、上映と同時に我妻和樹監督のトークショーも行う。

 東北学院大学で民俗学を学んでいた我妻監督は、フィールドワークの一環として偶然同地区を訪れ、豊かな自然と人々の細やかな人情に魅了されて映画を撮り続けるようになったという。作品に登場するのは海と山の恵みと厳しさの中で地域に残る「結い」や「講」といった古い仕組みに悩みつつ残しながら、日々の暮らしを懸命に生きる「普通の人々」。我妻さんが通い始めた2008年3月から震災当日までを描く。

 「波伝谷」は、山が海に迫る漁村で津波が谷に伝わり、南三陸町の中でも特に大きな被害を受けた地区。80戸あった集落は1戸を残し全て流出してしまったという。我妻さん自身も震災当日、現地で車を流され被災している。在りし日の村の風景は4年間撮り続けたフィルムの中に残るのみという作品はぴあフィルムフェスティバル「PFFアワード2014」で「日本映画ペンクラブ賞」を受賞している。

 開催は19時~。料金は1,000円(ドリンクバー付き)。定員15人。上映後は南三陸の食材を肴に我妻和樹監督を囲む交流会(21時30分~ 2,000円ワンドリンク付き)も企画している。

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