JR東日本は4月16日、AR技術を使ったスマートフォン向け情報提供サービス「東京駅JR×AR(ジェイアールエイアール)」の試行を始めた。
AR(Augmented Reality=拡張現実)とは、目に見えている現実の環境にコンピューター上で作った情報を合成して表示する技術のこと。iPhoneアプリ「セカイカメラ」を代表例として活用の場が広がっている。
同社はソフトバンクテレコム(港区)などと共同開発した「床面サインとスマートフォンを利用した駅空間案内システム」で2010年にグッドデザイン・フロンティアデザイン賞を受賞。そこから得られたノウハウを生かし、個々の利用者のニーズに応じた駅構内ナビゲーションの実現を目指して研究開発を進めている。
同サービスでは、運行情報、経路検索、時刻表、駅構内図などの鉄道関連情報と、ショップリストやおすすめ情報などの駅ナカ情報を提供。JR東京駅構内の柱や床面27カ所に設置したAR識別マーカーをスマートフォンのカメラ越しに認識すると、付近の駅ナカ店舗情報や立体的な駅構内地図と現在地などが表示される。利用者へのアンケートなどを通じて、サービス内容を評価・検証し、今後の実用化に役立てる。
試行は6月30日まで。手持ちのスマートフォンで「JR東京駅ARアプリ(無料)」をダウンロードすれば誰でも利用できる。一部のコンテンツ閲覧にはインターネット接続が必要。