2014年、日本橋経済新聞のPV(ページビュー)ランキング1位に輝いたのは、JR東京駅~羽田空港間の新路線開業の可能性についての記事だった。
ランキングは、今年1月1日から12月25日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。10位までのランキングは以下の通り。(カッコ内は掲載日)
1. JR東日本、東京駅から羽田空港へのダイレクトアクセスを検討(2/6)
2. 日本橋にコーヒー専門店「Mighty steps coffee stop」、一軒家の1階に (8/28)
3. 「COREDO室町2・3」に「無印」「クラスカ」「イデー」など全68店(2/1)
4. 「ECO EDO日本橋2014」、開幕-今年も目玉は5000匹の金魚アート(7/10)
5. 劇団四季のフラッシュモブでプロポーズ-丸ビルでサプライズ企画(3/31)
6. 新日本橋駅近くに福島県の新アンテナショップ-日本酒の飲み比べ販売も(4/14)
7. まじキャラ「満月マン」、日本橋を毎日掃除-話題に(8/11)
8. 日本橋高島屋で「浅田真央23年の軌跡展」-プライベート写真など展示(4/8)
9. 日本橋室町に2つの高層ビル竣工-再開発は大詰めへ(1/29)
10. 日本橋「三重テラス」で伊勢神宮奉納のしょうゆ配付(1/3)
1位は、JR東日本(渋谷区)が、東京の鉄道の玄関口であるJR東京駅と空の玄関口である羽田空港を結ぶ新たな鉄道路線の開設を検討しているという話題。JR東京駅は今年開業100周年を迎え、記念スイカの販売などを巡って大きく注目を集めた。2015年3月には、「上野東京ライン」の開業も予定しており、利便性のさらなる向上と「街」としての進化が進む見込みだ。
2位のコーヒー専門店「Mighty Steps coffee stop」は今年7月、日本橋本町にオープンしたが、じっくり丁寧にコーヒーを入れる所作を表現したイメージ動画が話題を呼んだ。古い建物をリノベーションし、個性的なショップや飲食店をオープンするケースは、東日本橋エリアで定番化しているが、一般人が足を運ぶ機会の少ない問屋街や駅から離れた立地にある店舗のPR方法として、成功を収めたと言える。
3位と9位は、商業施設「COREDO2・3」の完成により、日本橋室町地区の再開発が大詰めを迎えた話題。特に、日本橋エリア初のシネマコンプレックスの開業は、人の流れを大きく変えた。平日夜や休日に家族連れやカップルが多数訪れ、これまでは見られなかったにぎわいが見られるようになった。4位の「金魚アート」も夏恒例の人気イベントとなり、同エリアへの集客に貢献している。
7位の「満月マン」は、日本橋発のニュースとして今年一番の話題性を見せた。重要文化財「日本橋」の上を毎日掃除する「まじキャラ」として地元でも愛されていたが、日本橋経済新聞での報道後、テレビなどのマスメディアで取り上げられて人気が高まった。しかし、程なく思いがけない騒動が起こり、表立った活動が困難に。現在、日本橋に満月マンの姿は見られないが、有志による掃除は続いており、その意志は街に定着している。
再開発が進み、多くの話題を生んだ2014年の日本橋エリア。来年も同エリアの動向に注目していきたい。