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現代美術の登竜門「アートアワードトーキョー丸の内」 全国選抜20作品展示

現代アートの芥川賞ともいわれる「アートアワードトーキョー」。予選を勝ち抜いた20作品を展示

現代アートの芥川賞ともいわれる「アートアワードトーキョー」。予選を勝ち抜いた20作品を展示

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 丸ビル(千代田区丸の内1)1階のマルキューブで7月31日、「アートアワードトーキョウ丸の内2015」が始まった。

2015年のグランプリ作「土の王、青い夜に」

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 国内の若手アーティストの発掘・育成を目的に開かれている同アワードは今年で9年目を迎え、ジャンルを超えた若手アーティストの登竜門として知られている。全国の美大・芸大・大学院の卒業制作が対象で、過去に紹介されたアーティストは300人を超え、その多くが国内外で活躍しているという。

 審査員は卒業制作の時期に全国の美大を訪問し、作品を見て作者に直接会って応募を勧めるという。「審査員の負担は大きいが、『これは』という学生に応募を勧めているので、紹介されるアーティストの質は高く、
アートビジネスの世界では『次代を創る天才の畑』と呼ばれている
」と審査員の一人で京都造形美術大学教授の後藤繁雄さん。「粗削りでも、あえてチャレンジャブルな作品を選考した」と話す。

 今回マルキューブでは、応募作品の中から1次審査を経て選考された絵画や彫刻、版画、インスタレーションなどの力作20作品を展示し、グランプリや審査員賞など10作品が選出された。グランプリに選ばれたのは京都市立芸大大学院、西太志さんの「土の王、青い夜に」。不安を表す絵画と不穏な少年の立像を組み合わせた作品で、不思議な物語性とインパクトが評価されたという。

 西さんは美大卒業後、高校で美術講師の仕事に就くが再び大学院に戻り制作活動を続け、卒業後は施設で子どもたちの絵画指導をしている。「社会での経験や関わりを自分の作品に投影している」と西さん。「子どもたちの表現に対する無垢(むく)な姿勢は、自分の創作活動の刺激になる」とも。

 開催時間は11時~21時。入場無料。8月9日まで。

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