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八丁堀近くのすし店で「質実剛健講座」 環境省OB招き環境問題考える

講師の平石尹彦さんが所属する「気候変動に関する政府間パネル」チームはアル・ゴア前米副大統領と共にノーベル平和賞を受賞

講師の平石尹彦さんが所属する「気候変動に関する政府間パネル」チームはアル・ゴア前米副大統領と共にノーベル平和賞を受賞

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 JR八丁堀駅近くの「香取鮨(すし)」(中央区新川2)で9月20日、食事を楽しみながら各方面で活躍する専門家の講演を聴く「質実剛健講座」が開かれる。主催は同講座事務局の平井寛さん。

講師を務めるのは主に開成中学・高校時代の同級生、同窓生

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 2011年9月より始まった同講座は、平井さんがかつて営んでいた居酒屋「ARIGATOSAKABA みどり」に集う仲間たちから「食事と酒の場では、堅い演題も親しみやすく分かりやすく語り合える」と声が上がったのをきっかけに始まった。講師を務めるのは主に平井さんの母校である開成中学・高校時代の同級生、同窓生。講座名の「質実剛健」は同校の校訓から採ったものだという。

 これまで、元検事総長の但木敬一さんや、国立公文書館長の加藤丈夫さん、作家の逢坂剛さんなど多様な分野の専門家が講師を務めた。居酒屋が閉店した現在も、講座のみが残り、母校が縁で知り合った後輩が営む「香取鮨」の2階スペースを貸し切り、ほぼ隔月で開催を続けている。

 第37回となる今回は「環境問題を広い視点で考える~『公害』から『地球温暖化まで』~」として、地球環境戦略研究機関(IGES)参与で日本国連環境計画(UNEP)協会顧問の平石尹彦さんが講師として登壇。平石さんは環境省時代に約15年間海外に勤務し、国連環境局に属し国際規模で環境問題の諸分野に従事。2007年には、ビューローメンバーとして所属する「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」のチームがアル・ゴア前米副大統領と共にノーベル平和賞を受賞した。

 海外から日本を見続けた経験から、今回はこれからの日本が国際貢献を進めるに当たって必要とされる責任や諸問題について話し、講座後の議論のきっかけとする。

 「毎回そうそうたる講師陣で、内容の濃い講演会が37回続いてきた」と平井さん。「開成出身者が中心に立ち上げた勉強会だが、毎回さまざまな参加者でにぎわっている。環境問題に興味のある方はどなたでも気軽に参加してほしい」と呼び掛ける。

 開催時間は19時~20時30分。終了後は食事をしながら歓談。参加費は3,500円(食事込み、飲み物別)で、定員は30人。予約はフェイスブックページで受け付ける。

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