日本橋、中央通りの各所で11月1日、若手アーティストによる「未来ののれん展」が始まった。主催はJDN、バスキュール、三井不動産の3社でつくる「Nihonbashi β project」。
日本橋の企業・店舗・人を若手クリエーターがアートの力で再創生し、街と来街者に今までになかった「日本橋」を体験してもらおうと展開する同プロジェクト。
ヒト・モノ・コトが行き交う五街道の起点として栄え、江戸の情緒の残る日本橋。メインストリートの中央通りでは、現在も多くの店がのれんを掲げており、「のれん」は日本橋の重要な街並みの要素の一つとなっている。「未来ののれん展」は中央通りで、新しい「のれん」を4組の若手クリエーターチームが柔軟な発想と最新の技術で、日本橋の地元企業とコラボレーションする取り組み。
クリエーターチームは公募で選ばれた、異なる企業に所属するデザイナーやディレクター、エンジニアなど16人。4チームに分かれてそれぞれ「コレド室町」「にんべん日本橋本店」「マンダリン オリエンタル 東京」「三井ガーデンホール日本橋プレミア」の地元企業ののれんをリデザインした。
8月のキックオフ以来、約3カ月の製作期間の中で、若手クリエイターたちが参加企業と議論を進めながらアイデアを反映した作品を提案。同じく日本橋の企業である東レが新素材を提供した。
「コレド室町」チームは、「のれんさま」を展開。人感センサー・加速度センサーを使い、のれんをくぐる人・のれんの動きにあわせて、ツイッターと連動した「のれんさま」のつぶやきを人工音声が表現する。
「にんべん」チームはソフトウェア「max/msp」を使い、調理音を音楽として再構築し、超指向性スピーカーで耳元から音が聞こえるシステムを提案。「音が呼び起こす、おいしそうな風景」をコンセプトに「日本橋音の場」を展開する。
「マンダリン オリエンタル 東京」では「マンダリン オリエンタル 東京の風」、「三井ガーデンホール日本橋プレミア」では「響きあう、今と昔と」と題した作品を展示する。
後日選定する優秀クリエーターは、来年3月に開催する日本橋 桜フェスティバルや来秋開業予定の「コレド室町テラス」と連携し、街づくりに関わる予定という。
「未来のれん」の店頭展示は11月11日まで。