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日本橋でトーク企画「アートデモ」 「アート思考とイノベーション」テーマに

「アートの力で世界の境界を無くしたい」と話すチームラボ代表の猪子寿之さん(左)

「アートの力で世界の境界を無くしたい」と話すチームラボ代表の猪子寿之さん(左)

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 日本橋のアート集積ビル「PUBLICUS」(日本橋大伝馬町13)のNICAで2月11日、アート思考とイノベーションの視点から日本のアートシーンを振り返り、未来を俯瞰(ふかん)するトークイベント「artdemo.20」が始まった。主催は一般社団法人クリエイティブクラスター代表でアートプロデューサーの岡田智博さん。

独自の領域で活躍する若手アーティストが登壇

 2002(平成14)年の初回企画以降、5回目の開催となる同イベント。初日に行われたパネルディスカッションでは「アートが創る『ニュービジネス』」と題して、「ユーモア+アート」を掲げるシュールライフクリエーターのフクサワタカユキさんと、テクノロジーアートや空間演出でアーティストの「ものづくり」をサポートするTASKO代表のタイチナオキさん、美しすぎるお化け屋敷「the witch」などを手掛けるホラープロデューサーの夜住アンナさんらが登壇した。

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 「製品」を販売するという形でアート表現を続けるフクサワさんは「ものづくりを介して人と人、人と物を笑顔でつなぐことを目指している」と話すとタイチさんは「そうしたアーティストの構想をメカニックやエンジンで実現させるのが自分たちの仕事。職人かたぎのスタッフがとことん付き合っている」と応酬。アンナさんは「子どものころから『死』について興味があり、気が付いたら無類のホラー好きになっていた。おしゃれして行きたくなる怖くないお化け屋敷づくりを心掛けている」と話していた。

 第2部のプログラムBには「チームラボ」代表の猪子寿之さんが登壇。出身校の東京大学大学院情報学環の1年先輩でもある進行役の岡田さんと過去20年にわたる同社の軌跡を振り返りながら日本のアートシーンの過去、現在、未来について語り合った。

 世界各国に体験型アート空間を作り続ける猪子さんが「アートを通じて人間の脳にアクセスして刺激を与え、『境界』を取り払った、争いごとの無い世界を創りたい」と話すと岡田さんは「一部の富裕層が所有する『アート』の概念を打ち壊し、デジタル技術を駆使しながら万人が入場料を払って見る『体験型アート』を確立させたチームラボの功績は大きい」と評価。「昔からアートの力で世界平和を目指すと言っていたのはこういう事だったのかと納得した」と話す。

 2月13日は現代美術家の岡田裕子さんが「未来をつくる?アート」と題して講演を行う予定。東京大学大学院教授で情報アーキテクトの渡邉秀徳による講演「記憶を巡るコミュニケーションが変わった20年」やanno lab代表の藤岡定さんとWhatever代表の富岡勇亮さんによる対談「デジタルアートが創る『ニューリアル』」などを用意。参加費は通し入場4,000円でPeatexと会場で受け付ける。

 今回の企画について、岡田さんは「デジタルアートの可能性をさまざまな人たちに共有しコラボレーションしてもらいたいと『アートデモ』というプレゼンテーションシリーズを開催してきた。デジタル化とインターネットにはじまるこの四半世紀の変化の中で、アートの力は大きな役割を果たしてきた」と話す。「久しぶりの開催だが、その変化を目の当たりにしてきた生き証人として、今後もその変化の様を見続けて、次のアートシーンを担う若い人たちに伝えてづけていきたい」とも。

 イベントの模様は、映像アーカイブとして2月28日からホームページで公開する

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