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丸の内で西陣織×先端技術融合の実験展示 「近未来織物」で可能性探る

国内外で発表してきた作品2点に加え、一般初公開作品6点を含む計8点を展示する

国内外で発表してきた作品2点に加え、一般初公開作品6点を含む計8点を展示する

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 日本の伝統工芸「西陣織」に「先端技術」を掛け合わせた最新テキスタイル作品展「Ambient Weaving Collection~環境と織物」が8月1日、丸の内のツーリストコミュニケーションセンター「Have a Nice TOKYO!(HaNT)」(千代田区丸の内1)で始まった。 

西陣織×先端技術で「近未来織物」の可能性探る

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 ZOZOグループでファッションテクノロジーの研究・開発を担う「ZOZO NEXT」(千葉市)と東京大学、西陣織の老舗メーカー「細尾」(京都市)の3者が共同で展開する同プロジェクト。会場では、これまでに国内外で発表してきた作品2点に加え、今回一般初公開となる作品6点を含む計8点を展示する。

 タイトルの「Ambient Weaving」は、2020年に始動した、3者による共同研究プロジェクトの過程で創出したコンセプト。ZOZONEXTゼネラルマネジャーの田島康太郎さんによると、プロジェクト始動以来、伝統工芸である西陣織の構造や意匠に先端素材やデバイス、インタラクション技術を組み合わせることで、周囲の環境情報と織物を媒介するさまざまな機能と表現の両立を試みてきたという。

 今回は新作として、カーボン製の素材を織り込み、梁(はり)構造を内包することで、さまざまな形状に組み立て可能な「WP004 」や緯糸(よこいと)の有機EL箔(はく)と経糸(たていと)の導電糸を正確に織り込むことで、ドットマトリックス状に発光するテキスタイルディスプレー「WP007 」など、新たな技術要素を盛り込んだプロトタイプを複数紹介する。

田島さんは「ファッション系顧客接点ブランドとして、未来につながるテキスタイルの新技術開発は重要な使命。何百年も受け継がれてきた西陣織の伝統技術と最新テクノロジーを掛け合わせることで新たな価値創出が可能になる」と話す。

 「Ambient Weavingは過去に海外の賞を受けたこともあり、複数のグローバルのラグジュアリーブランドからも高い関心が寄せられている。本年度中には製品化に向けたプロトタイプも完成する見込み。さまざまなデザイナーやクリエーターとのコラボレーションも期待したいので気軽に声をかけてほしい」とも。

 開催時間は10時~20時。入場無料。8月7日まで。

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