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同イベントは、2021(令和3)年の初開催以来、アジア最大級の宇宙ビジネスイベントとして毎年日本橋で開催してきた。5度目となる今回は日本橋三井ホール(コレド室町I・4階)、室町三井ホール&カンファレンス(コレド室町テラス・3階)、X-NIHONBASHI TOWER(日本橋三井タワー・7階)、X-NIHONBASHI BASE(日本橋アイティビル・3階)、RISE GATE NIHONBASHI(スルガビル・7階)の5会場で4日間にわたり多様なプログラムを展開。各会場には、国内外、宇宙機関、学術団体、民間宇宙企業などが集まり、展示やカンファレンスを通じて交流を深めていた。
主催者の三井不動産は今年7月、半導体分野の共創拠点「RISE-A(ライズ・エー)」を設立。同社イノベーション推進部長の山下和則さんによると、2016(平成28)年のライフサイエンス分野、2022年の宇宙産業分野に続く3つ目の取り組みとして多様なステークホルダーが参画し、日本橋を新たなビジネスや技術、社会価値を作り出すエリアとして促進していくという。「かつて『薬の街』だった日本橋に『宇宙』と『半導体』が加わり、次代を象徴する先端産業の集積地として存在感を高めている」と山下さん。「国内スタートアップの増加や『宇宙戦略基金』の採択なども後押しとなり、宇宙ビジネスの成長が加速している」とも。
初日はオープニングイベントを行い、会場で、フランス・パリに本部がある「欧州宇宙機関」(本部=パリ)がアジア初の活動拠点を日本橋に開設したことを発表。会場では、約40のセッションが行われ、各国の宇宙ビジネスリーダーたちが登壇した。
今回の展示ブースは昨年を上回る63団体に上り、国内外の宇宙関連企業や団体が研究成果や推進中の事業を紹介した。日本橋を拠点とする宇宙ベンチャー「ispace」(日本橋浜町3)は、2028年打ち上げ予定の「シリーズ3ランダー(仮称)」の6分の1スケール・モックアップを展示。日本旅行と将来宇宙輸送システムによる宇宙旅行事業「誰もが行ける宇宙旅行」の共同検討、国立天文台の「スペースイノベーションセンター」も初出展した。
 宇宙ベンチャーが集積する「Clipニホンバシビル」(日本橋本町3)にオフィスがある「アクセルスペース」広報の一門真由美さんは「日本橋には各種宇宙拠点や宇宙関連企業が集中しているので普段から同業他社同士が交流しやすくてとても便利」と笑顔を見せる。