日本橋料理飲食業組合青年部「三四四会(みよしかい)」と一般社団法人「日本橋室町エリアマネジメント」が現在、飲食店と福祉現場をつなぐ「日本橋 お弁当で応援プロジェクト」に取り組んでいる。
三四四会は日本橋の伝統を引き継ぐ若手経営者の集まりで、創立は1959(昭和34)年4月。メンバーは江戸時代から続く老舗から創業したての店までさまざまで、会員数は現在約60人。日本橋の味を守る料理作りに励む一方、会員間の交流を深めながら、「日本橋まつり」など地域イベントへの出店、地元の子ども向けに料理教室を開くなど地域に密着した活動を続けている。
同会ではこれまでにも、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて日々過酷な現場で業務に当たっている医療従事者に、日本橋の飲食店約30店が弁当を届ける取り組みを行った。
今回、中央区内の特別養護老人ホーム「マイホームはるみ」「マイホーム新川」など4福祉施設を対象に「日本橋の味」を届けようと企画。現在、クラウドファンディングサイトを通じ目標金額300万円の資金支援者を募集している。集めた支援金の半分は、福祉現場に届ける弁当代に充て、残り半分は後日利用可能な「お食事券(有効期限=2020年10月31日)」として支援者のリターン品に充てる。支援コースは、「お弁当で応援コース(食事券付き)」と、全額分を弁当代に充てる「お弁当で全力応援コース」の2タイプを用意する。
同会会長で「うなぎ・割烹大江戸」十代目当主の湧井浩之さんは「食の力で世の中に元気をお届けすることがわれわれ三四四会の使命と思っている。今回は、福祉現場の状況を聞き、おいしい食事と元気を届けたいと考えた」と話す。
「こんな時こそ助け合いの精神が大切。一人一人が人を支え合い、地域全体を元気にしていきたい。皆さまと共に、地域にやさしい応援の輪を広げられたら」とも。
各施設への弁当配達は6月29日から行う予定。クラウドファンディング支援者募集は6月26日まで。