食べる 暮らす・働く

東京駅日本橋口で「常盤橋タワー」開業 日本の玄関口として新たな魅力発信

東京駅周辺では現時点で最も高い約212メートルの超高層ビルとなる「常盤橋タワー」

東京駅周辺では現時点で最も高い約212メートルの超高層ビルとなる「常盤橋タワー」

  • 20

  •  

 東京駅日本橋口に7月21日、超高層複合施設「常盤橋タワー」(千代田区大手町2)が開業した。開発は三菱地所。

大規模広場「TOKYO TORCH Park(トウキョウトーチパーク)」

[広告]

 同エリアで進む常盤橋地区再開発事業「TOKYO TORCH(トウキョウトーチ)」プロジェクトの一環。東京駅周辺では現時点で最も高い約212メートルの超高層ビルとなる同タワーは地上38階・地下5階、延べ床面積14万6000平方メートル。東京駅直結で、約8000人が就業するオフィスゾーンに加え、地下1階~地上3階の飲食店を中心とした13店舗が出店する商業ゾーン「TOKYO TORCH Terrace(トウキョウトーチテラス)」と、街区中央に位置する7000平方メートルの大規模広場「TOKYO TORCH Park(トウキョウトーチパーク)」で構成する。

 トウキョウトーチテラスでは、新潟、三条市や北海道羅臼町など全国各地の味を提供する飲食店を中心に、日本初出店となるスペインバル「Bar Espanol YEBRA(バルエスパニョールジェブラ)」ら、東京初出店4店舗、新業態5店舗を含む13店舗が出店。店舗前にはテラス空間を備え、屋外で飲食が楽しめる。当初は一斉オープンの予定だったが、4度目の緊急事態宣言を受け酒類提供の4店舗はオープンを延期している。

 オフィスフロアの3階と8階には、就業者向けの共用空間としてカフェテリアとホールスペースを整備。3階のカフェテリア「MY Shokudo(まいしょくどう)」は、天然木をふんだんに利用した約1500平方メートルの空間で、体験型の食のプログラムなどを実施するキッチン付きのホールスペース「Hall & Kitchen」のほか、Diningゾーン、Cafeゾーン、Sakabaゾーンの4エリアで構成。Hall & Kitchenは終日、一般にも開放し、その他3エリアは、昼は就業者専用だが、夜は一般にも開放する。

 8階の就業者専用ラウンジでは、ビジネス利用のほかブレークタイムでも利用できるカフェや会議室があり、社内では確保が難しい大人数の会議に対応する。「マインドリッチプログラム」として、ヨガ×メディテーション、ネイル×メディテーションといった、就業者の心身のケアをするウエルネスビューティー系のサービスを提供するなど、「新しい働き方を豊かにする」試みも行う。

 約8000人の就業者はスマートホンアプリを使い、セキュリティーゲートを通過したり、会議室の予約や、カフェテリアの注文や座席の予約、デリバリーが可能になったりするほか、周辺のイベント情報も取得できるなど、最新デジタル技術で就業者の後押しとなるシステムを今後も追加実装していく。

 各フロアには、三菱地所の他のビルでも既に活躍している「はたらくロボット」の姿も。エントランスでは、SEQSENSE社の警備ロボット「SQ-2」、オフィスフロアの清掃を担うソフトバンクロボティクス社の「Whiz」、カフェテリアではNECネッツスアイの配送ロボット「YUNJI DELI」が活躍する。

 施設内各所には、上海を中心に活動する現代美術・デザインの企画ユニット「コダマシーン(金澤韻+増井辰一郎)」がキュレーションしたアート作品を展示。今後、若手アートの活躍の場として展開していくという。8月には「東京ビエンナーレ2020/2021」の会場として、彫刻作品の設置やイベント開催も予定する。

 東京駅前広場「TOKYO TORCH Park(トウキョウトーチパーク)」では、日本各地の自治体と連携して地域の魅力を発信する。日本橋川沿いに広がる親水空間には、既存樹のケヤキの緑豊かな空間を利用し、江戸桜通りから続く桜並木と、佐渡島から植樹した樹々が枝を広げ、滝を備えた池には小千谷市とのコラボレーションで搬入したニシキゴイ「国魚」50匹が泳ぐ。9月以降は47都道府県の産物を順次紹介する「TOKYO TORCH Market(トウキョウトーチマーケット)」も開催する。

 高さが日本一となる高さ約390メートルの超高層ビル「Torch Tower(トーチタワー)」は2027年度に完成予定。「常盤橋タワー」のグランドオープンは新型コロナウイルスまん延の状況を見ながら9月以降となる。一部飲食店は8月中旬以降、順次開業予定。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース