郷土資料館「日本橋歴史アーカイブス」(中央区日本橋本石町4)が1月5日、日本橋の老舗旦那衆インタビュー映像を同館ホームページで公開した。
江戸の町民文化と日本橋の町衆の歴史を後世に伝える施設として2019年11月にオープンした同施設。運営は常盤小学校校友会。江戸東京博物館の竹内誠名誉館長が監修を務める。常盤小学校新館1階の一角にある約30平方メートルの室内の壁と床には、縮尺を合わせ現代の地図上に江戸末期の古地図を重ねた「江戸之下町復元図」の拡大プリントを張り付け、視覚的に街の変化が把握できるよう工夫を施す。
アーカイブコーナーではこれまで、「にんべん」14代当主の髙津伊兵衛さんや「榮太樓總本舗」4代目で中央区名誉区民の細田安兵衛さんなど同校OBを中心に日本橋の街を代表するキーパーソン11人のインタビュー映像を公開してきた。
同館コンテンツ制作担当者で一般社団法人日本橋アーカイブス代表理事の新野圭二郎さんは「新型コロナウイルス感染拡大を考慮して、来館しなくてもインターネット上でインタビュー映像が見れるようウェブサイトの変更を進めてきた」と話す。
「アーカイブスでは、江戸時代以来、飢饉や疫病、震災などさまざまな厄災を乗り越えてきた日本橋の老舗の知恵と歴史に触れることができる。今後インタビュー数も増やしていきたい。緊急事態宣言発令で外出を控えている方も多いと思うが、ぜひ自宅からアクセスして先人の叡智を学んでほしい」と呼び掛ける。