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日本橋茅場町・亀島川出発の「お花見カヤック」ツアーが今季全日程を終了

今年の「お花見カヤックツアー」の風景 

今年の「お花見カヤックツアー」の風景 

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 桜の開花に合わせ、例年約2週間の期間限定で開催する「お花見カヤックツアー」が4月4日、令和3年度営業の全日程を終了した。

桜の開花に合わせ、期間限定で開催する「お花見カヤックツアー」

 昨年は、コロナ禍と季節外れの積雪が重なったため全3回の催行となったが、今年は例年通り16回催行した。運営は、アライブ・アンド・キッキング(新川1)。

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 同社は2005(平成17)年、社長の肥塚由紀子さんら4人で、訪日外国人旅行者に向けてアクティビティーを提供する会社として新橋に設立。2010(平成22)年、茅場町の亀島川に面したビルに事務所を移転したことで、建物の裏手から直接川に入ることができるようになった。カヤックの収納場所も整ったことから、東京都心を流れる運河を参加者自らがカヤックをこぎ、日本橋やその先のエリアを見学する「グレートカヤッキングツアー」を企画した。

 アクティビティツアーは、カヤッキングのほか、サイクリングやランニングのカテゴリーがあり、街並み観光や東京ならではの体験とスポーツが同時に楽しめる。肥塚さんによると、2020年以前のツアー利用客は主に訪日外国人旅行者で、全体の約7割を占めていたという。昨年と今年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で訪日外国人客の参加は0人になったが、カヤッキングは3密を回避できることから、日本人客や在日外国人客の利用が例年よりも多く見られたという。

 「東日本大震災発生の年、世界中からキャンセルメールが続く中、5月になって初めて「日本に行って参加するよ」と一報が届いた時の、安心感とうれしさがない混ぜになった気持ちを今も思い出す。今の状況が終わり、また人々が距離を気兼ねせず街を行き交う日常に戻るのを心待ちにしている」と肥塚さん。

 運営スタッフは、初期メンバーから派生した親族や元同僚のつながりで、別の仕事を持ちながら週末のみ勤務する人もいる。スポーツという共通の趣味を持ちながら、関係性が近いため、「本当の家族よりもつながりが密なところもある」という。ツアーのリピーター客からは「スタッフがフレンドリーで温かく、誰よりもスポーツを楽しんでいるところが、このツアーの魅力の一つ」との声が寄せられているという。

 花見以外のカヤックのルートは全3コースで、いずれも日本橋周辺を「川散歩」する。亀島川に出て、重要文化財である日本橋をたもとから見学した後、首都高の下をくぐって霊岸島を一周する全長約5キロ、約1時間30分の初心者向けコース「日本橋へ、カヤック散歩」、日暮れ間近に出発し、日本橋のたもとから夜の都会の景色を眺めつつ隅田川まで日本橋川を進み、隅田川からはライトアップした東京スカイツリーや清洲橋、永代橋を望む全長約2キロ、約1時間の初中級向け「イブニング運河ツアー」、上級者向けには、日本橋を越え神田川まで出て、世界的にも珍しいという「都会の渓谷」である御茶ノ水までをこぐ全長約15キロの「都心をぐるり3時間ツアー」などがある。

 「お花見カヤックツアー」は全長約7キロ、約2時間の初中級者向け。毎年、桜の開花時期に合わせてツアーを設定し、散り具合を見て終了する。うららかな春の街並みや隅田川支流のソメイヨシノの並木道を川面から眺める人気のコースで、昨年は20人が参加した。今年は、例年よりも開花期間が短く、開催日が14日間と少なかったにも関わらず、133人が参加したという。2019年の20日催行、155人よりも一日当たりの参加人数は増えた結果となった。

 カヤックのツアーガイドを担当する阿部政利さんは「桜カヤックは人気が高く、リピーターも多い。カヤックというと大自然の中でこぐ印象があるかもしれないが、東京の市街地を縫うように流れる水路をこぐことが、ひと味違った趣があると思ってもらえるようだ」と話す。参加客の一人は「桜も終わりだったが、花吹雪や花筏(はないかだ)も楽しめた。大横川に生息するエイやカモの観察、東京の川の上で働く人たちを間近で見られるなど珍しい体験もできた」と声をはずませていた。

 お花見ツアーは終了したが、そのほかのアクティビティー、カヤックツアーは予約に合わせて今後も行う予定という。阿部さんは「今年も何事もなく終えることができてよかった。これからカヌーをこぐには最高の季節がやってくる。日本橋の川散歩を楽しみに来てほしい」と呼び掛ける。

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