店内で醸造した「どぶろく」を提供する「平和どぶろく兜町醸造所」(中央区日本橋兜町1)が6月17日、日本橋兜町にグランドオープンする。運営は平和酒造(和歌山県海南市)。
兜町にどぶろく醸造所 日本酒の原型をブルワリーパブ形式でカジュアルに提供
同醸造所は、日本酒「紀土(キッド)無量山純米吟醸」で世界最大規模の酒類コンペティション「IWC(インターナショナルワインチャレンジ)2020」SAKE部門最高賞を獲得した平和酒造が、日本酒の原型である「どぶろく」をカジュアルに楽しむためブルワリーパブ形式で営業する。
木目を基調とした店内は面積約60平方メートル。席数は、カウンター席、スタンディングテーブル席合わせて15席。カウンター裏の醸造スペースは、麹室(こうじむろ)の代わりとなる「スチームコンベクションオーブン」、醸造だるを発酵させる温度調節可能な「業務用冷蔵庫」で構成する。
醸造する「どぶろく」は、すっきりした甘みが特徴という「プレーン」(70ミリリットル=400円)、ホップや小豆などさまざまな素材をブレンドした「変わり種どぶろく」10種類。店内ではこのほか、同社が醸造するクラフトビール「平和クラフト」の生、日本酒「紀土」、リキュール「鶴梅」を提供する。
フード類は「プレーンによく合う」(山本さん)という「金山寺みそとクリームチーズのクラッカー」(450円)、サンショウが香る「山椒(さんしょう)ポテトチップス」(500円)、締めの「和歌山ラーメン」(750円)など和歌山のご当地グルメを用意。カウンターに立つ杜氏や醸造家から酒の魅力や製造秘話なども直接聞くこともできるという。
平和酒造社長の山本典正さんは「日本酒とどぶろくは、米と麹と水という同じ素材でできていながら生まれ育ってきた歴史や環境が違い、それぞれ独自の味わいを生んでいる。『どぶろく』の魅力を知ることで日本酒をさらに深く楽しむことができるのでは」と話す。
同醸造所では、オープン記念として、どぶろく1カ月間飲み放題チケットや、食事チケットと1年間低温熟成させた「平和どぶろく」のセットなどをクラウドファンディングサイト「MAKUAKE」で限定販売する。
営業時間は13時~22時。