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日本橋本石町「貨幣博物館」で桜の錦絵展 江戸桜通りの開花に合わせ企画

貨幣博物館向かいの日本銀行本店本館は1896竣工。辰野金吾設計の国指定重要文化財

貨幣博物館向かいの日本銀行本店本館は1896竣工。辰野金吾設計の国指定重要文化財

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 「春爛漫!桜咲く錦絵 ―日本橋・江戸桜通りへようこそ― 2023」展が現在、貨幣博物館(中央区日本橋本石町1、TEL 03-3277-3037)で開催されている。

明治期を中心に桜が描かれた錦絵を紹介

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 同館のある「江戸桜通り」は、東端の昭和通りまで東西約80本の桜並木が続く。ソメイヨシノを植樹した2005(平成17)年に、江戸時代の人気歌舞伎役者、市川團十郎が得意としていた演目「助六由縁江戸桜」にちなんで命名された。道を挟んで位置する日本銀行本店本館から、三井本館、日本橋三越へと続く歴史的建造物を背景とした桜のトンネルは、日本橋の桜の名所の一つにもなっている。

 桜の開花時期に合わせ企画した、桜の錦絵展は2017(平成29)年から始まり今年で6回目。同博物館所蔵品の中から、明治期を中心に桜が描かれた錦絵を紹介する。「日本橋・江戸桜通りの桜」「文明開花と桜」「東京名所と桜」の3セクションに分けて、「東京名所 日本銀行」「荒布橋従江戸橋之真図」「東京八ッ山下蒸汽車往返鉄道之全図」など作品10点を展示する。

 3月14日に来場者が200万人を超えた同館。常設展示では、貨幣の歴史を知ることができる資料を中心に約3000点を展示。古代、中世、近世、近現代の章に分けて、日本を中心とした貴重な貨幣や、日銀が過去に発行したすべての紙幣などを紹介している。徳川家康が造らせたという大判小判や、黄金の金塊「分銅金」の展示、実物大の千両箱を持ち上げて重さを体感できるコーナーなどを設ける。

 日本銀行では、昨年が創立140周年、今年は10年ぶりの総裁交代、2024年度には新しい日本銀行券発行予定と、イベントが続く。同館では過去に、40年ぶりの肖像変更に伴い「渋沢栄一にまつわるお金の話」展などの企画展を行った。

 貨幣博物館主任学芸員の関口さんは「江戸桜通りの桜を眺めた後は、錦絵の桜見にも足をのばしていただけたら。桜のころの来館をきっかけに常設展にも興味をもってもらえるとうれしい」と話す。

 開館時間は9時30分~16時30分(3月25日~4月9日は17時30分まで、入館は閉館30分前まで)。月曜休館(27日は開館)。入館無料。「桜の錦絵展」は4月16日まで。

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