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東京ステーションギャラリーで「水滸伝」展 北宋美術から国芳、現代作品まで

「水滸伝」の舞台となった時代の絵画や陶磁器などの紹介に加え、江戸時代の浮世絵から現代の漫画や美術、ドラマ衣裳までを通して、日本でどのように受け入れられ、描かれてきたのかをたどり、中国と日本の文化のつながりにも目を向ける構成としている

「水滸伝」の舞台となった時代の絵画や陶磁器などの紹介に加え、江戸時代の浮世絵から現代の漫画や美術、ドラマ衣裳までを通して、日本でどのように受け入れられ、描かれてきたのかをたどり、中国と日本の文化のつながりにも目を向ける構成としている

 東京ステーションギャラリー(千代田区丸の内1)で9月19日、「水滸伝」展が始まった。

「水滸伝」を入口に北宋美術から日本文化への変遷をたどる

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 同展は、大阪市立美術館で今年7月11日~9月6日に開催された「水滸伝」展の巡回展。中国四大奇書の一つに数えられる古典小説「水滸伝」を入り口に、物語が生まれた北宋時代(960~1127年)の中国美術や版本、日本での受容を紹介する。

 「水滸伝」は、北宋時代の史実を背景に成立した物語で、12世紀初めごろの中国を舞台に、梁山泊(りょうざんぱく)を拠点とする豪傑108人の活躍や運命を描く。

 同展では、北宋美術を中国美術史の一つの頂点として捉え、物語の舞台となった時代の絵画や陶磁器などを紹介。さらに、江戸時代の浮世絵から現代の漫画や美術、ドラマ衣裳までを通して、「水滸伝」が日本でどのように受け入れられ、描かれてきたのかをたどり、中国と日本の文化のつながりにも目を向ける構成としている。

 大阪市立美術館学芸員の八田真理子さんは「日本には江戸時代の初めに伝わり、模本が盛んに作られて流行を生んだ。今に至るまで文学や美術に影響を与えている」と話す。

 展示は全5章で構成し、会期中、一部作品の展示替えを行う。第1章では、歌川国芳(うたがわくによし)の出世作として知られる「通俗水滸伝豪傑百八人之一個(壱人)(つうぞくすいこでんごうけつひゃくはちにんのひとり)」を取り上げ、全74図を一挙に展示。躍動感のある豪傑たちの姿や、国芳独自の大胆な表現を紹介する。

 第2章では、物語の舞台となった北宋時代に焦点を当てる。重要文化財「清明上河図(せいめいじょうかず)」や北宋時代の書、陶磁器などを通して、都市文化が栄えた一方で社会に不安も広がっていた当時の様子を紹介する。

 第3章では、「水滸伝」が中国でどのように成立し、版本を通じて広がっていったのかを紹介。第4章では、江戸時代の日本における「水滸伝ブーム」を取り上げ、曲亭馬琴(きょくていばきん)や葛飾北斎(かつしかほくさい)、歌川国芳らの作品を通して、日本独自の受容をたどる。

 第5章では、近現代の日本で「水滸伝」がどのように描かれてきたのかに注目。漫画原画や現代美術、連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」の衣裳などを紹介し、時代による「水滸伝」のイメージの変化をたどる。

 八田さんは、版画作品は初摺(しょずり)に近い作品が多く、線の細さや繊細な表現は実物を見ることで感じてもらえる部分だと説明。「『水滸伝』を入り口に、北宋時代のすばらしい絵画や陶磁器を見てもらう機会になれば」と話す。

 開催時間は10時~18時(金曜は20時まで)。月曜休館(10月12日、11月2日は開館)、10月13日休館。入館料は、一般=1,600円、高校・大学生=1,100円、中学生以下無料。11月8日まで。

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