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日本橋が舞台の映画「レオニー」公開迫る-100年前の姿を再現

レオニーは異国の地で力強く我が子を育てる。息子イサムはやがて世界的彫刻家に

レオニーは異国の地で力強く我が子を育てる。息子イサムはやがて世界的彫刻家に

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 日本橋が舞台として登場する映画「レオニー」が11月20日、全国で公開される。

竺仙が作った「レオニー」手ぬぐい

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 彫刻家イサムノグチの母レオニー・ギルモアの波乱に満ちた生涯を描いた同作。ドウス昌代さんの著書「イサム・ノグチ―宿命の越境者」に感銘を受けた松井久子監督が、「時代を越え、国境を超えて、世界中の人々に届く映画を撮りたい」と構想から約8年をかけ、インディペンデント映画として制作した。

 イギリスの実力派女優エミリー・モーティマさんが主人公レオニー役、中村獅童さんがイサムの父親役で出演。フランスで活躍する日本人カメラマン永田鉄男さんが撮影を、アカデミー賞受賞のヤン・A.P.カチュマレクさんが音楽を担当した。資金面では、観客の立場から映画制作を応援する草の根組織「マイレオニー」が支えてきた。

 ニューヨークで知り合った日本人の詩人ヨネ・イグチとの間に息子を身ごもったレオニーは、帰国したヨネを追って渡日。幼いイサムを連れたレオニーが出会ったのが、閉鎖的だが美しい文化が残る100年前の東京・日本橋だった。「明治から大正時代の日本の暮らしや文化の美しさを表現したかった」と松井監督。

 撮影には、100年前から続く日本橋の老舗も協力した。老舗扇子店「伊場仙」(中央区日本橋小舟町)は、主人公が扇子を購入する場面で登場。自らも出演した吉田誠男社長は試写を終え、「素晴らしい映画に仕上がっていた。成功を祈っている」とメッセージを送る。江戸小紋の老舗「竺仙」(日本橋小舟町)は衣装面で協力。小川文男社長は「主人公が着物を手にするシーンはストーリーの大きな転換点。100年前の竺仙のたとう紙(着物を包むための和紙)にも注目してほしい」と話す。

 同作は角川映画が配給し、全国の劇場でロードショーされる。公開に合わせ、竺仙ではオリジナル手ぬぐい2枚が付いた前売りペアチケット(3,000円)を販売している。

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