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リトアニアの長寿番組クルー、日本橋を取材 風呂敷包みなど日本文化を体験

道の始まり、日本橋の道路元票をリポートする2人

道の始まり、日本橋の道路元票をリポートする2人

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 リトアニア共和国の民放「TV3」の取材クルーが4月1日、日本橋周辺を街歩きした。同局の旅行番組「世界の旅」の日本取材の一環。

日本風呂敷協会でワインボトル包みに挑戦する2人

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 同国は戦前、「日本のシンドラー」とも呼ばれる杉原千畝の「命のパスポート」の舞台となったバルト三国の一つ。長くロシア・ソビエト連邦の統治下にあったため日露戦争で大国ロシアに勝利した日本に親しみを感じる国民も少なくないという。1989年8月、バルト三国で約200万人が国境を越えて手をつなぎ600キロメートルにわたる「人間の鎖」をつくり、賛美歌や民族の唄を歌いながら独立の意思を示したことは「歌う革命」として知られている。

 同番組はリポーターのマルティーナス・スタクロスさんとビータラス・ラジャビチュスさんの2人が中古車で世界中をドライブするという10年続く長寿企画。取材チームは日本橋経済新聞スタッフの案内で、神田の老舗酒店「豊島屋本店」で元祖「白酒」を試飲の後、1689年創業の「黒江屋」で漆器や同店に伝わる江戸時代の「日本橋の擬宝朱(ぎぼし)」を見学した。

 日本橋の「麒麟(きりん)像」「日本国道路元票」レプリカ、「三越のライオン像」で記念撮影の後、江戸時代の街の様子が描かれた「熈代勝覧」を見学。コレド室町の「にんべん だし場」では「だし」を試飲し、かつお節削りに挑戦。扇子の老舗「伊場仙」で扇子を購入後、堀留の日本風呂敷協会でワイン瓶の「風呂敷包み」を体験した。

 「約2時間30分の駆け足取材だったが、日本橋の歴史と文化がよく理解できた」とスタクロスさん。「世界の鍋50」という料理本の著者でもあるラジャビチュスさんは「かつおだしのおいしさには驚いた」と笑顔を見せていた。取材の後に行われた懇親会では2人がリトアニア料理を披露。協力スタッフなどの参加者は初めてのリトアニア料理に舌鼓を打っていた。
一行は約3週間、日本各地を巡り、番組は今秋の放映になるという。

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