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三井記念美術館で「松平不昧展」 大名茶人の茶器や目録・書画を展示

国宝「玳被盞 梅花天目」 南宋時代・12世紀 相国寺

国宝「玳被盞 梅花天目」 南宋時代・12世紀 相国寺

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 三井記念美術館(中央区日本橋室町2、ハローダイヤル 03-5777-8666)で4月21日、特別展「大名茶人・松平不昧-お殿さまの審美眼-」が始まった。主催は三井記念美術館、NHK、NHKプロモーション。

国宝「片輪車螺鈿手箱」 鎌倉時代・13世紀 東京国立博物館

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 松江藩主松平治郷(不昧)の没後200年を記念し開催する同展。17歳で松江藩松平家第七藩主となり藩財政を立て直す一方、石州流茶道や禅学を学び、独自の茶道観を確立し不昧流を興した大名茶人としても知られる。道具や形式にとらわれ遊芸化した町人の茶を批判し、簡素簡略化した千利休のわび茶の精神を唱えた。

 債務整理や人員見直しなど厳しい倹約政策に加え、農業を中心とした産業振興策で藩財政を立て直した後、市中に散逸した茶道具収集・保存に尽力した不昧公。収集品を蒔絵(まきえ)師や塗師らに見せて学ばせ、その意匠や技法を用いて不昧好みの洗練された道具を作らせるなど美術工芸の振興にも力を尽くした。

 同展では不昧公自ら著した名物茶器の記録「古今名物類聚(るいじゅう)」や収集した茶道具の目録「雲州蔵帳」をはじめ、国宝「玳玻盞(たいひさん) 梅花天目」(相国寺)や重要文化財「赤楽茶碗 銘無一物」などの茶器、国宝「片輪車螺鈿手箱」(東京国立博物館)などの茶道具、不昧公筆の書画などを展示する。

 同館参事・赤沼多佳さんによるレクチャー「松平不昧蒐集の名器」(5月12日)、同館主任学芸員・小林祐子さんによるレクチャー「不昧のお好み道具-羊遊斎と漆壺斎を中心に-」(6月2日9も予定する。聴講料は2,000円(無料鑑賞券1枚付き)。

 開館時間は10時~17時。入館料は、一般=1,300円、大学・高校生=800円、中学生以下無料。月曜休館(4月30日は開館)。6月17日まで。

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