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帰ってきた「ます寿司王子」、最年少利き酒師とコラボ 「日本橋とやま館」3周年記念で

元祖関野屋7代目見習い中の「ます寿司王子」、関野伸也さんと、日本人最年少の利き酒師でシェフの浜多雄太さん

元祖関野屋7代目見習い中の「ます寿司王子」、関野伸也さんと、日本人最年少の利き酒師でシェフの浜多雄太さん

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 「日本橋とやま館」(中央区日本橋室町1、TEL 03-6262-2723)で6月4日、「ます寿司(ずし)王子」こと関野伸也さんと日本人最年少の名誉利き酒師でシェフの浜多雄太さんのコラボイベント「ます寿司と富山の地酒ペアリングミニ講座」が行われた。

3周年を迎えた「日本橋とやま館」

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 開館3周年を迎えた同館の記念イベントの一環。昨年7月まで同館で販売スタッフを務め、家業を継ぐために富山市へ帰郷した関野さんが、ますずしの歴史と食べ比べをレクチャーし、浜多さんがそれぞれのますずしに合った富山の地酒をセレクトした。

 関野さんの実家は富山で140年続くという、老舗ますずし店「庄右衛門 元祖関野屋」。販売スタッフ時代は、熱心な顧客対応とますずし愛あふれる商品説明から、いつしか「ます寿司王子」と呼ばれるようになった。現在7代目当主見習い中で2~3カ月に1回、同館でますずし講座を開催している。

 講座では関野さんがますずしの歴史を熱くレクチャー。関野さんによると、起源は平安初期までさかのぼるという。「現在の形になったのは江戸末期。酢の量産が始まり、飯に酢を加えた酢飯で手早く味わう早ずしが主流になってから」と関野さん。1912(明治45)年に駅弁としてますずしが販売され、富山の薬売りが営業先で、そのおいしさを伝えたことから全国に広まったという。

 浜多シェフは魚津市出身。子どもの頃から実家の料亭「浜多屋本店」の味に慣れ親しみ、東京の飲食店での修行を経て2012年に和食店「浜多屋魚津駅前店」をオープンした。日本酒と和食の探求を続け、2017年には日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(東京)から史上最年少の「名誉きき酒師」に任命されている。野菜ソムリエの資格も取得し、富山の野菜と魚津の魚介類で魅力的な創作和食を提供している。

 同館では浜多さんの「利き酒講座」も人気が高く、今回初めて「ます寿司王子」とのコラボ企画が実現した。「富山は、立山連峰から水深1000メートルを越える富山湾まで高低差4000メートルの変化に富んだ自然環境が特徴。野菜も魚も魅力的な食材が豊富に採れる」と浜多さん。「ぜひ現地に来て山海の珍味を楽しんでほしい」と来県を呼び掛ける。

 同館では、オープン3周年記念企画として、アートディレクター佐藤卓さんによる「クリエイターズトーク」(6月19日)、各種ワークショップ(昆布=6月15日、越中和菓子=6月20日、ますずし=6月22日、富山の蔵元6蔵試飲会=6月16日)を予定している。申し込みはホームページと電話で受け付ける。

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