朗読劇「私の下町―母の写真―」が7月31日、日本橋社会教育会館8階ホール(中央区日本橋人形町1)で始まる。主催は朗読ユニット「はるあさ堂」。
「はるあさ堂」は、宝塚歌劇団出身で女優の春風ひとみさんと、文学座出身で女優の矢代朝子さんが結成した朗読ユニット。ユニット名は、春風さんの「はる」と矢代さんの「あさ」に由来する。「物語と言葉を、もっと自由に。舞台とも、稽古場とも少し違う、言葉を楽しみ、音と声で遊び、心で出会う時間」をコンセプトに掲げ、今回が初公演となる。
旗揚げ作品に選んだのは、劇作家・福田善之さんの代表作「私の下町―母の写真―」。舞台は昭和の日本橋。日本橋に憧れて旅館の女将となった母親が、戦時下の困難な時代を人々と支え合いながら懸命に生き、家族の絆を育んでいく姿を描く。作品の舞台となった日本橋で上演することで、より深く作品の世界観を体感することができる。
出演は、春風さん、矢代さん、大滝寛さん、沢田冬樹さん、木暮拓矢さん、河合篤子さん、村井國夫さん。演出は「はるあさ堂」、音楽は和田啓さんが担当する。村井さんら実力派俳優による「声」の演技で、昭和の日本橋を舞台にした人情物語を届ける。
同ユニットのメンバーは「物語の舞台である日本橋で作品を上演することで、観劇後に実際の街を歩きながら作品の余韻も楽しんでほしい」と話す。
矢代さんは「旗揚げ公演で『私の下町―母の写真―』を上演できることをうれしく思う。日本橋での上演にこだわった春風の思いを、稽古を重ねるほど深く実感している。作品に登場する町名や場所が今も残り、確かにここで人々が生きていたことを感じる。いとおしい登場人物と、この町が持つ不思議な力を、朗読劇ならではの言葉を通して味わっていただけたら」と話す。
春風さんは「私にとってこの演目は、特別な作品。自分自身が暮らす日本橋を舞台に、昭和を懸命に生きた人々の暮らしや人情、人と人とのつながりを描いている。今回は朗読劇として、一つ一つの言葉を大切に届けたい。昭和を知る世代には懐かしさを、若い世代には当時を生きた人々の思いを受け取っていただき、日本橋が育んできた優しさや強さ、心の豊かさを感じてもらえたら」と話す。
開演は、7月31日=18時30分、8月1日=12時、17時。チケットは全席指定、一般=6,000円、中央区民=1,000円、高校生以下の中央区民=500円。