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三菱一号館美術館で「奇跡のクラーク・コレクション」展-日本初上陸絵画も多数

ルノワール「金髪の浴女」に見入る来場客

ルノワール「金髪の浴女」に見入る来場客

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 三菱一号館美術館(千代田区丸の内2、TEL 03-5777-8600)で2 月9日、印象派の絵画作品を中心に展示する企画展「奇跡のクラーク・コレクション-ルノアールとフランスの絵画の傑作-」が始まった。

2011年に初めて世界巡回展が開催され、今回、日本に初上陸

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 米国にあるクラーク美術館を設立したアメリカ人大富豪のクラーク夫妻が、主に1910年から1950年の間に収集した印象派中心の仏絵画コレクションを紹介。クラーク美術館の建物増築工事に伴い、2011年に初めて世界巡回展が開催され、今回、日本に初上陸した。

 目玉となるのは、「世界中の印象派愛好家が愛してやまない大変貴重なコレクション」だという、仏印象派画家の代表的存在オーギュスト・ルノワールの油彩画。併せて、カミーユ・ピサロ、アルフレッド・シスレー、クロード・モネなどの印象派絵画も展示する。

 「印象派」という言葉は、クロード・モネが1874年に制作した作品「印象・日の出」に由来。同世代の画家たちが描くみずみずしい風景画や人物画全般に対して用いられる作風で、写実主義から抽象主義への変化の初期段階を指す。

 「ルノワールやモネをはじめとする印象派画家たちは1840年前後に生まれ、当時主流だった写実主義とは異なったスタイルの作品を世に出していった。当初はひどく冷笑されたが、それまでの西洋絵画にみられる難解な比喩や宗教、神話的解釈を読み解く必要性が強く求められない彼らの作品は、新しい時代の美を求める新興市民層を軸に多くの愛好家を獲得し人気を博した」と広報担当の後藤夕紀子さん。

 そのほか、仏アカデミズムの巨匠ジャン=レオン・ジェロームやウィリアム=アドルフ・ブグローなど、印象派と同時代を生きた他派の画家たちの作品、印象派以前の作品やジャポニスムの影響が見られる作品も紹介する。「今後いつまた日本で見ることができるか分からない、素晴らしい作品の数々を、ぜひ目の前で感じてほしい」と後藤さん。

 開館時間は、木曜~土曜=10時~20時、火曜・水曜・日曜・祝日=10時~18時(入館は閉館30分前まで)。月曜休館。入場料は、一般=1,500円(アフター6割=1,000円)、高大生=1,000円、小中生=500円。5月26日まで。

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