人形町交差点近くに6月15日、男性用着物専門店「男のきものスクエア　IORISQ（イオリスク）」（中央区日本橋人形町3、TEL　03-5643-6177）がオープンした。

　オーナーの早坂伊織さんは、幼少時から着物のデザインや着心地の良さに魅了され、着物を愛用。着物文化についての講演や執筆活動を続けているが、「着物を着てみたいがきっかけがない。どこで購入すればよいのか分からない」という声を多く聞くという。特に、男性用着物の取り扱いは少なく、ほとんどの商品は取り寄せ販売となることから、「もっと男性にも気軽に着物を着てほしい」と、昨年、男性用着物に特化したネットショップを開業。今回、リアル店舗として出店した。

　オフィスビルの5階に位置し、店舗面積は約50坪。普段着から礼装、伝統的な和柄からモダンな色柄まで、男性用着物を幅広く取りそろえる。目的別、購買層別、糸の種類や製造技法などをコード化して管理し、商品を比較検討しやすくした。週末は早坂さん自らが接客し、着物の着こなしをアドバイスする。毎月、「浴衣＆夏のきもので集合」「夏の着きものと初めての着物体験」などのテーマでイベントの開催も。

　「着物は本来、特別な機会にではなく洋服と同じように日常的に身にまとうべきもの。茶席や結婚式などあらたまった場所を除き、必要以上にルールを意識する必要はない」と早坂さん。「これまで売り場のおまけ的な存在だった男の着物は、新しいビジネスにつながると思う」とも。

　営業時間は11時～19時　水曜・木曜定休。