見る・遊ぶ 学ぶ・知る

日本橋劇場で若手が古典芸能公演 毎月開催目指す

当日、公演を行った「禮」のみなさん(こまいぬ企画提供)

当日、公演を行った「禮」のみなさん(こまいぬ企画提供)

 20代の若手演者による日本舞踊と邦楽の公演「DEN-TO 古典芸能が少し近くなる日」が8月11日、日本橋公会堂内の日本橋劇場(中央区日本橋蛎殻町1)で行われた。主催は伝統芸能の公演を企画・演出する「こまいぬ企画」(新宿区)。

若手が日本舞踊と邦楽披露

[広告]

 出演したのは、日本舞踊家や長唄三味線方、箏曲地歌演奏家、尺八奏者、お囃子(はやし)方などで構成するチーム「禮(れい)」。日本舞踊や邦楽など、それぞれの分野で活動する若手演者が一つの舞台に立ち、古典の舞踊と邦楽のオリジナル曲を披露した。

 舞台では舞踊2番と邦楽2曲の計4演目を上演。日本舞踊「狸八島(たぬきやしま)」で幕を開け、箏と三味線(三絃)、尺八による「三曲」編成でオリジナル曲「絲竹の聲(いとたけのこえ)」と「幻音(げんおん)」を演奏した。最後は藤間礼多さんと松本幸才さんによる日本舞踊「二人椀久(ににんわんきゅう)」で締めくくった。

 「狸八島」と「二人椀久」は、歌舞伎などでも上演される古典作品。松羽目と呼ばれる背景をはじめ、かつらや衣装なども古典の舞台に沿って用意した。一方、邦楽では箏、三味線、尺八などの古典楽器を使ったオリジナル曲を演奏し、ほぼ満席となった会場を沸かせていた。

 こまいぬ企画は2023年4月に設立。日本舞踊や邦楽など分野ごとに公演することが多い伝統芸能で、ジャンルを超えた若手演者が同じ舞台に立つ機会をつくっている。一方で古典の上演にもこだわり、メンバーで日本舞踊家の藤間礼多さんは「古典を崩すことはしない」と強調する。

 会場となった日本橋劇場は、役者や大道具を乗せて昇降する「迫り」など、古典芸能の上演に対応する舞台設備を備える。藤間さんは、こうした設備を持つ劇場が限られる中、「国立劇場がない今、僕らにとってとてもありがたい劇場」と日本橋劇場の存在意義を語る。

 同企画では、若手演者が継続して舞台に立てる環境をつくるため、今回のような公演の定期開催を構想する。その実現に向けてスポンサー企業を募り、協賛金を演者の出演料に充てる仕組みづくりにも取り組むという。

 藤間さんは「必ず劇場に行けば伝統芸能が見られるという環境をつくり、毎月公演を行いたい。伝統芸能で生活でき、若手が辞めなくてもいいように出演する場をつくる。そのために協賛企業からの資金を出演料として演者に還元する仕組みを整え、もっと伝統芸能の成り手を増やしていきたい」と今後の展望を語る。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
ALL