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日本橋室町に福徳神社の社殿再建-1100年の歴史を現代に

近隣で働くサラリーマンやOLで賑わう福徳神社。

近隣で働くサラリーマンやOLで賑わう福徳神社。

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 日本橋室町に福徳神社(中央区日本橋室町2)社殿が再建された。

かつての幕府公認の富くじ興行にちなんで、宝くじを入れて当選祈願する「宝袋」も販売

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 同神社は860~867年(貞観年間)にはすでに同地に鎮座していたと伝えられる東京有数の古社で、五穀豊穣(ほうじょう)の神、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)を主祭神としている。古来より武将からの信仰が厚く、平安時代末期には源義家(八幡太郎)、室町時代には大田道灌、江戸時代には徳川家康、秀忠が参詣している。

 秀忠参詣の折にクヌギの木でできた鳥居から若芽が出ていたことから「芽吹き神社」の別称が与えられ、現在もその名で親しまれている。江戸幕府より富くじ興行が許された数少ない寺社として当時、多くの参詣客でにぎわったという。関東大震災後の区画整理で旧日本橋区瀬戸物町への遷座の後、1973(昭和48)年にかつての敷地が縮小となり社殿を日本橋室町のビルの屋上に移設。2011年の社務所完成に合わせて現在の地に移転し、今回の新社殿竣工を迎えることとなった。

 新社殿の地下1階には公共の駐輪場・ミニバイク置き場(99台)、地下2階には災害発生時に地域の帰宅困難者に提供する水や食料(1万6000食相当)を備える防災設備倉庫を設置する。社殿横には都会の中で自然を感じることができる鎮守の森「(仮称)福徳の森」(2016年竣工予定)の造成が進められており、日本橋に関わる心のよりどころとなる神社を目指すという。

 10月24日より一般参拝を受け付け、25日10時より奉祝祭、26日には「日本橋京橋パレード」の一環として、昔の富くじにあやかった「福徳市 富くじ」の抽選会が14時より行われる。また、コレド室町1・2・3、日本橋三井タワー、コレド日本橋の各テナントでは新社殿竣工記念として、「福福」メニューや限定オリジナルグッズの販売を行う。11月13日まで。

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