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大丸東京店で吉岡耕ニさん油彩展-地中海を中心に色彩の魅力を表現

パリ時代から制作は夜、タバコとウイスキーとジャズは欠かせないという吉岡さん

パリ時代から制作は夜、タバコとウイスキーとジャズは欠かせないという吉岡さん

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 大丸東京店(千代田区丸の内1)で現在、油彩展「吉岡耕ニ~色彩の旅~」が開催されている。

会場には、吉岡さんお気に入りのジャズが静かに流れる

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 画家・吉岡耕二さんは大阪の美術高校を卒業後、船場の繊維会社に就職するが、絵画への志を捨てきれず1967年に渡仏し、パリ国立美術学校で油彩画を学んだ。船旅で50日かけてマルセイユに上陸し、さらにスペイン、モロッコ、チュニジアなど地中海の国々をヒッチハイクで放浪。その時の旅の印象や、画学生時代に出合ったマティスなどの作品の鮮やかな色使いが、その後の作風に大きな影響を与えたという。

 パリで創作活動を続け、日本人最年少の31歳で「サロン・ドートンヌ」展の正会員となった。同展は1903年に設立された展覧会で、モディリアーニ、セザンヌ、ピカソなど、そうそうたる画家が活躍し、日本からも藤田嗣治、蕗谷虹児など、実力派の作家たちが登竜門として数多く挑戦してきた。

 抽象と具象の壁を越え、力強い色と線で構成された作品には光と色彩があふれ、その作風は「自由自在」と評される。今回は豊かな光に満ちた地中海の風景を中心に、油彩画・版画など約30点を展示する。「パリ時代から創作活動は深夜、制作にはウイスキーとタバコとジャズが手放せない」と笑顔を見せる吉岡さん。会場にはお気に入りのCDが持ち込まれ、サッチモやセロニアス・モンクが静かに流れる。

 開催時間は10時~20時(最終日は17時まで)。入場無料。3月27日~31日の13時~17時には吉岡さんが来場する。今月31日まで。

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