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人形町、江戸末期創業の「岩井つづら屋」で和雑貨市 伝統の手仕事もっと身近に

人形町、江戸末期創業の「岩井つづら屋」で和雑貨市 伝統の手仕事もっと身近に

和雑貨市は、原則毎月第2土曜日と日曜日に開催。普段つづら作りを行うスペースで手に取りやすい価格の和雑貨を販売する。当日は、つづらの予約販売も可能。

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 日本橋人形町の「岩井つづら屋」(中央区日本橋人形町2 TEL 090-1450-7516)で3月10日・11日、店舗を一般に開放して和雑貨を販売する日曜市「つづら屋さんの和雑貨」が開催される。

広報PR強化の一環として実施している「つづら屋さんの和雑貨」

 「岩井つづら屋」の創業は1861(文久元)年。着物が普段着だった時代、つづらは庶民の家に1つは必ずある収納具だったという。最盛期の昭和初期には、人形町に呉服店が多かったこともあり、250店舗あったが、戦後、日本人の生活様式の変化に伴い減少していった。同店6代目の岩井良一さんは「いま、都内のつづら屋は、岩井つづら屋の1店舗のみ。日本全国では、つくば市と福井、京都に各1軒あるだけ」と話す。現在、つづらの制作は良一さんが1人で行っている。

 つづら作りは、竹籠職人から仕入れた竹籠に、布海苔(ふのり)で和紙を貼り、柿渋と漆を塗り重ねる。竹の組み目が美しく見えるよう整えるあんばいは職人仕事。手に取ると実際の印象より軽く、漆がほのかに香る。

 「つづらは竹と紙でできているので通気性もよく防湿性に優れ、柿渋には防虫効果がある。壊れても修理ができるので、孫の代まで使っていただける」と、良一さんの弟嫁の直子さん。店の奥では、他店で作られたという年代物のつづらが修理を待っていた。

 竹籠は佐渡と館山から仕入れているが、代々付き合ってきた竹籠職人の廃業も続いている。江戸時代はたやすく手に入った漆も、昭和30年ごろからカシューナッツを原料としたカシュー漆に代替され、漆を美しく塗るためのはけを作る専門職人もいなくなった。材料は全て天然物なので価格も高くなり、竹籠作りから一貫して手作業で行うため、注文がたてこみ納品が1年先になることもあるという。それでも出産祝いや嫁入り道具、海外への贈り物など、昔なじみの客や新規客からの注文が途切れることはない。

 同店は人形町甘酒横丁の角地に位置し、日本橋でも観光地的なエリアであり、都内に1店舗のみのつづら店という珍しさもあり、ラジオで特集されたり、ドラマのロケ地になったりすることもある。良一さんの弟の恵三さんは「何年も前の番組の情報を頼りに、地方から遊びに来た時に寄ってくれたり、いまだに覚えていていただいたり、反響があったりすることはうれしい」と話す。

 2014年に店舗のあるビルを建て替えリニューアルした。改装中は「閉店したのか」と問い合わせもあったという。リニューアル後は恵三さんと奥さんが広報に力を入れ、ホームページを作ったりフェイスブックで告知したりするなど、情報発信を続けている。

 和雑貨市もその一環で「(岩井の)家族がたまたま手先が器用なので、小さな和雑貨を作って並べたら、お客さんも手に取りやすいのではないかと始めた」と直子さん。「まずは、お店に入ってもらう、触ってもらう、そこで都内唯一のつづら屋としてつづらのことも説明させてもらい、知ってもらうことができたら」とも。

 嫁入り道具のつづらは家紋と使う人の名前を入れるのが慣習だが、最近は家紋は入れずシンプルなものを好む傾向にあるという。オリジナルのマークの持ち込みにも対応し、イメージがあればデザイナーが相談に乗る。つづらのサイズは、大(4万5,000円)、中(4万2,000円)、小(3万9,000円)の3種類。ほかに「みだれ箱」(2万9,000円)や、「掛子付箱」(2万3,000円~)、「手文庫」(9,500円~)、「小物入れ」(7,000円)などを販売する。

 開催時間は10時~17時。通常営業は9時~18時。第2日曜以外の日曜・祝日定休。

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