三井家が300年以上にわたり収集した茶わん100点を紹介する「館蔵の茶碗(わん)100撰(せん)-国宝から手造茶碗まで-」が9月12日、三井記念美術館(中央区日本橋室町2)で始まった。
茶わん200点以上を収蔵している同美術館が茶わんをテーマにした展覧会を開くのは、三井文庫別館で1995(平成7)年に開催した「三井家の名碗三十撰」以来約30年ぶり。今回は三井家ゆかりの品をはじめ、専門の陶工による作品から、茶人や茶道具の収集家を意味する数寄者(すきしゃ)が自ら作った茶わんまでを紹介する。
国宝1点と重要文化財5点を含む展示は6部構成。中国から伝来し室町時代の頃から珍重された「唐物茶碗」、朝鮮半島から伝わった「高麗茶碗」、国内で作られた「和物茶碗」、千利休の指導の下で生まれた「樂(らく)の茶碗」、千家と縁の深い「永樂の茶碗(保全・和全)」、三井家の茶の湯の歴史と関わりの深い「手造茶碗」の順に展示する。
瀬戸や志野、唐津も含む幅広い茶わんが並ぶ中では、国宝「志野茶碗 銘卯花墻(うのはながき)」をはじめとする名品のほか、豊臣秀吉、小堀遠州、古田織部、本阿弥光悦ら歴史上の人物にまつわる茶わんも紹介する。明治期以降の品では、三井家ゆかりの茶わんのほか、明治天皇・皇后への献茶に使われた永樂の茶わんなどを展示する。
展覧会に合わせて発行した図録では、藤田家、鴻池家、岩崎家などが所有した記録に触れながら茶わんの名品が武家から近代の実業家へと受け継がれていった歴史を紹介。ミュージアムショップでは、展示作品をモチーフにした「館収蔵の茶碗」ぷっくりシールなどを販売する。
開館時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。9月21日と10月12日、11月2日・23日を除く月曜および10月13日は休館。入館料は、一般=1,200円、大学・高校生=700円、中学生以下無料。11月23日まで。会期中に一部展示替えあり。