「世界茶文化展2026秋」が9月12日・13日、KITTE丸の内(千代田区丸の内2)地下1階の東京シティアイ パフォーマンスゾーンで開催された。
世界各地の茶を試飲できる同イベント。2024年に始まり、年2回開催している。今回は台湾茶、日本茶、中国茶、インド紅茶、ネパール茶、ベトナム茶、タイ茶などの専門店、茶葉生産者、茶器店など24店が出店した。来場者は会場で試飲チケットを使い、気になるブースを回ってさまざまな茶を飲み比べていた。
イベントのテーマは「一杯のお茶から、文明をめぐる旅へ」。茶の味や香りだけでなく、産地や製法、歴史、暮らしなど、背景にある文化に触れてもらうことを目的に、イベント制作などを手がける台湾出身の呉廷中さんが、中国茶を扱う「青蛾茶房」(武蔵野市)の鈴木朋博さんと共に、中国茶や台湾茶などを紹介する場として企画した。
呉さんは「イベントを始めてから、お茶に携わる人が多いことを知った。茶葉を買って家で茶をいれて飲む人は少ないと感じているので、このイベントを通じて増やすことができたら。既に家でお茶をいれて楽しむ人も、ここで新しいお茶と出合ってもらえたら」と話す。
鈴木さんは「第1回は青蛾茶房ともう1店の2店から始まった」と振り返る。今回の会場にはスリランカやインドなどの茶を扱うブースも並び、呉さんは初参加のスリランカの茶に注目。1835年創業の紅茶ブランド「ジョージスチュアートティー」は、スリランカ産茶葉を使った紅茶を紹介した。インド・アッサム産の紅茶にスパイスやハーブを組み合わせる「Patta Tea」も出店した。
来場者で都内在住の西田裕美さんは、かつて中国・広州に住んでいたといい、現地で利用した中国茶専門店「大高」の出展を知って足を運んだという。同店は今回が初出店。広州のほか上海、蘇州にも拠点を持ち、茶農家との協業で茶葉を販売している。同店バイヤーの大高勇気さんは「原産地のお茶を飲んでもらうことが一番大切だと考えている。本物を知ってほしい」と話す。大高さんは今回、飲食店でも採用されている茶のセットなどを紹介した。
国内からは宮崎県五ヶ瀬町の「雪星園」などが出店した。第1回から参加しているという「雪星園」社長の藤井麻紀さんは東京出身で、茶を生産するため標高約700メートルの五ヶ瀬町へ移住したという。五ヶ瀬町を含む宮崎県西臼杵郡は、茶葉を釜でいって仕上げる伝統的な「釜いり茶」の産地。雪星園では釜いり茶のほか、ウーロン茶や紅茶なども製造販売。藤井さんは、外国産ではあまり見られない品種を使った茶も紹介していた。
呉さんは「現在はアジアの茶を扱う出店者が中心だが、今後ヨーロッパなどを含め、参加する茶の産地をさらに広げ、文字通り『世界茶文化展』にしていきたい」と意欲を見せる。